ロレイン・モーテルへ行ってみよう

キング牧師の足跡を訪ねて・その2からの続きです。キング牧師が狙撃されたメンフィスのロレイン・モーテルは、高級ホテルや繁華街のビール・ストリートがあるダウンタウンの中心部から、南に600mほど歩いたところにあります。メインストリート(という名前の通りです)を走るトロリーバスに乗って行ってもいいし、歩いても10分ぐらいでしょう。途中、あまり人気のないところもあるので、なるべくメインストリートを歩いて行くといいです。アメリカ人は車で移動するのが基本なので、歩いている人が少なくとも、ここは特に危険というわけではないのですが、念のため。メインストリートは商店も並んでいるので、歩いても問題ないでしょう。モーテルはそのメインストリートから東に1ブロック引っ込んだところにありますが、行けばわかるはずです。ロレイン・モーテルの南1ブロックほどには、アムトラックの鉄道駅と、有名なカフェ「アーケード」もあります。つまりかつては、栄えていたエリアなのです。

キング牧師が撃たれた場所は、亡くなった当時のまま保存されている キング牧師が撃たれた場所は、亡くなった当時のまま保存されている

博物館の中は、人権を訴える内容に

それではモーテルの中に入ってみましょう。結構厳しいセキュリティチェックがあり、荷物は預けさせられるのでご注意ください。最初の展示は、アフリカから運ばれてくる奴隷船から始まります。奴隷としての生活、南北戦争後の解放、続く差別、KKK、公民権運動…。モントゴメリーのバスボイコット運動のコーナーでは、当時のバスが展示されていて中に乗り込むことができます。白人優先席が前の方にあり、そこに座った黒人女性ローザ・パークスが運転手に怒鳴られる光景が再現されているのです。そして最後は、キング牧師が暗殺された306号室です。2階にあるその部屋の中は、キング牧師が泊まっていた時の様子が再現され、すぐ外側の狙撃されたバルコニーには花輪が掲げられています。

歴史を知り、自分に役立てる

博物館の展示を見終わったら、今度は向かいの建物に入ってみましょう。こちらは博物館の別館で、2階には狙撃に使われた部屋がそのまま展示されています。また、この事件や捜査にかかわる展示もあります。それほどこの暗殺には謎が多いのです。なぜ脱獄囚が暗殺を行ったか、誰が逃走の手助けをしたか(犯人はロンドンの空港で捕まりました)。そして多くを語らないまま刑務所の中で犯人は死んでしまいます。英語の解説ですが、興味があったら、ぜひ読んでみてください。開館時間は9:00〜17:00(6〜8月は〜18:00)で火曜日とクリスマスなどが休館日です。入館料は15ドル(約1700円)。詳細は、ウエブサイトを参照してくださいね(civilrightsmuseum.org)。楽しい観光地ではないかもしれませんが、こうしたことを知ることも、歴史を知る“観光”といっていいでしょう。メンフィスを訪れたら、ぜひこの国立公民権博物館も訪れてください。