ソウルフード、それは伝統料理の総称

クレオール料理やケイジャン料理など独自の食文化が息づくニューオーリンズですが、もうひとつ忘れてならないのがアフリカ系アメリカ人の伝統料理である「ソウルフード」。例えばフライドチキンやマカロニ&チーズ、カラードグリーン、コーンブレッドなどがその代表で、ニューオーリンズにはいたるところにこうしたソウルフードのレストランがあります。庶民的で素朴な味が楽しめる料理の数々は、アメリカ南部に来たらぜひ試しておきたいところ。ちなみにわたしのお気に入りは、コーンミールをまぶして揚げたフライドオクラと、バター&ジャムと一緒に食べるビスケット。もちろんクリスピーな皮とジューシーなお肉が絶妙にマッチしたフライドチキンもオススメです。

フライドチキン、マカロニ&チーズ、コーンブレッド。素朴でおいしいソウルフード フライドチキン、マカロニ&チーズ、コーンブレッド。素朴でおいしいソウルフード

奴隷制度時代まで遡る、ソウルフードの歴史

ソウルフードの歴史は、アメリカ合衆国の奴隷時代にまで遡ります。その当時、手に入る食料のみで生きていかなければならなかった奴隷たち。それは例えばカブやタンポポやピーツの葉、カラードグリーンやケール、クレソンなどです。他にも大農園では捨てられていた豚足や牛舌、チタリングス(豚の小腸)などをもらいうけ、それにたまねぎやにんにく、タイム、ローリエなどの風味を加えるなどして少しでもおいしくなるよう工夫していました。さらに多くの奴隷たちは、足りない動物性たんぱく質を補うためにアライグマやカメ、うさぎなどの野生動物を捕らえて食べていたといいます。こうした背景から、家畜の内臓や青菜は今でもソウルフードの代表的な食事となっているそうです。

時代とともに進化していったソウルフード

その後奴隷たちが農園主の邸宅で料理人として働くようになると、奴隷の食文化はさらなる発展を遂げていきます。鶏を手に入れフライドチキンにしたり、食卓にサツマイモが並ぶようになったり。さらにりんごやもも、種身類や穀類なども手に入るようになり、それらはプティングやパイになりました。

安価なフライ専門店から高級レストランまで

アフリカ系アメリカ人が南部の農村部から北部の工業地帯へと移住するのにしたがい、ソウルフードも人とともに移動していきました。今では南部だけでなく、アメリカのいたる所でソウルフードが食べられるようになりました。しかもフライドチキンや魚などのフライ専門店からクオリティの良い食材を使用した高級店まで、多彩なレストランが揃っています。