もう一度、ホロコーストについて考えてみる

ワシントンD.C.にあるものほど有名ではないものの、バージニア州の州都・リッチモンドにも「ホロコースト・ミュージアム」があります。実はここを訪れたのは、D.C.のを見学した数日後のこと。その時の衝撃がまだ心の中に残っていたので、また暗く悲しい歴史を辿るのには少々ためらわれましたが、普段の生活の中でホロコーストについて考える機会はほとんどないので、逆に「これがよいチャンスでは」と思い、見学することにしました。

リッチモンドのホロコースト・ミュージアム リッチモンドのホロコースト・ミュージアム

静かな雰囲気の館内で、まずはビデオ鑑賞

平日の午後早くだったためか、館内には人もまばら。大勢の人たちで混み合っていたD.C.のホロコースト・ミュージアムとは、かなり対照的です。受け付けを済ませると(入場料は無料です)、まずは向かいの部屋でビデオを観るように言われました。それはアウシュビッツをはじめ各ユダヤ人収容所から無事解放された、サバイバーたちの体験談です。その時のビジターはわたしと友人、そしてひと組のカップルのみ。たった4人しかいない部屋で、聞こえるのはビデオから流れる彼らの体験談のみ。そんな状況も手伝ってか、語られる当時の様子を聞いているだけで、その異常さに思わずゾッとしました。

当時の写真や実際の様子を再現した展示物

ビデオ鑑賞の後、順路に従って館内を見学していきました。第二次世界大戦からホロコーストが行われるまでの過程に沿った展示物は主に当時の写真などですが、例えば収容所の中やガス室などを実際に再現した部屋もいくつかありました。ひとつひとつの写真や説明書きに目を通していくと、あまりにも悲惨で理不尽な歴史に悲しみだけでなく強い怒りを覚えます。

館内2階で見た、アウシュビッツの現実

博物館の2階では、毎回期間限定の展示が行われているようです。ちなみにわたしが訪れた時は、アウシュビッツ強制収容所に関する展示が行われていました。ナチス政権下のドイツで、人類史上最大のホロコーストが行われたここ。ユダヤ人をはじめ、ポーランド人やロマの人々など150万人にも及ぶ人たちが犠牲になったと言われています。当時のさまざまな写真を見て、あらためてその残酷さを知りました。D.C.とはまた違った趣きのバージニア・ホロコースト・ミュージアム。改めて「ホロコースト」について考えるなら、この博物館を訪れてみるのも良いかもしれません。