- 林カオリ
- オーストラリア・シドニー在住。1997年よりシドニーに暮らし始め、日本とオーストラリアの両国にて、各種媒体に現地情報や留学関連記事、タウン・インフォメーション等を執筆。夫とオーストラリア原産のオカメインコ5羽と同居中。興奮すると関西弁なまりの英語でまくし立てる「怪しいアジア人妻」として、近所の注目を集めている(?)。
出発エリアをに変更しました。
ベッド&ブレックファストの客室。大きなダブルベッドが置かれたこの部屋は2名用。オーストラリアではB&Bが新郎新婦の宿となることも多い
オーストラリア旅行の際、街の中心部にある大型ホテルに滞在することが多いと思います。もちろん、ホスピタリティやサービスの行き届いたホテルステイはとても快適。ラグジュアリーなオーストラリア旅行を望む人には、ホテルに勝るステイ先はありません。しかし、オーストラリアにはホテルのほかにもたくさんの宿泊施設があるのです。YMCAを代表とするユースホステル、街のパブに併設されたパブホテル、車ごとチェックインするキャラバンパーク。そして、オーストラリアの一般人家庭にステイするホームステイ。地元ファミリー宅に居候するホームステイは魅力的だけど、長期滞在でもないし、他人宅を間借りする窮屈な環境にも腰が引けるという人は、ぜひB&B(ベッド&ブレックファスト)を利用してみましょう。
ベッド&ブレックファストでは居間やダイニングは共用。こういった共同の場所で宿の家族や他の宿泊客とコミュニケーションが図れます
B&Bはイギリスが発祥ですが、オーストラリアを含めた英語圏の各国でよく見られる宿泊施設です。その名の通り、ベッドと朝食を提供する宿で、ほとんどが小規模の家族経営。自分の自宅をB&Bとして営業していることが多いようです。したがって、見かけは普通のオーストラリア人の一般家庭。そのうちの一部屋を借りて住まうことになるので、まるでホームステイをしている気分が味わえるのです。しかし、ホームステイと違って、何もかもそのステイ先の家族のルールに併せなくてはならないという立場ではありません。あくまでも自分はお客さん。ゲストハウスで過ごすように自由で快適なステイを楽しめます。
B&Bの魅力はなんといっても、宿泊価格の安さ。シドニー市内や近郊でも一泊一部屋A$100前後(一万円前後)。通常一部屋2名の宿泊なので、一人頭5000円ぐらいで宿泊できることになります。また、宿泊客はヨーロッパ人が多く、国際色に飛んでいるのも魅力。昼間はそれぞれ観光にいそしみ、観光客は宿を空けていることが多いですが、夜になると共同のリビングルームで宿泊客たちが寛ぎ、旅の情報交換など話に花を咲かせています。家庭のリビングで繰り広げられるこの様子は、まさに願ってもない国際交流。一般家庭の中の小さな宿ということもあり、宿泊客同士も仲良くなりやすいのです。外国語に興味のある人は語学力の強化も図れて一石二鳥かも?
「一般家庭にステイするなら、あまり部屋は期待できないわねえ」とご心配することなかれ。一般家庭のつくりでも、そこはきちんとした宿屋。部屋の掃除やインテリアには細心の注意を払っています。ただし、一般家庭でのステイのため自分の部屋に専用のバスとトイレがあるとは限りません。バス、トイレやダイニング、リビングはあくまでステイ先の家族や他の宿泊者と共同使用というところがほとんど。プライベートを重視する人は、残念ながらB&Bステイは向きませんが、国際交流や家庭的なサービスを求める人にはとても刺激的な体験になるはず。
気になる宿泊施設情報は各州の政府観光局がウェブサイトなどで情報を提供。シドニーのあるNSW州政府観光局ではインターネット上で宿検索できるほか、B&Bガイドの冊子も無料で配布。ネットで申し込むと資料の取り寄せも可能。B&Bで一味違ったオーストラリア滞在を楽しみましょう!
■ Tourism NSW (NSW州政府観光局)
住所:Level 2, 55 Harrington Street
The Rocks NSW 2000 Australia
電話番号:13 20 77(オーストラリア国内)/(+61)2-9931-1111(オーストラリア国外)
URL:www.visitnsw.com/
営業時間:8:30〜17:00
定休日:土曜・日曜・祝日
その他:B&B冊子の無料配布申し込みページはwww.visitnsw.com/default.aspx?PageID=969
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/11/05)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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