コカはアンデス地方の文化

南米には麻薬であるコカインの原料(コカ)を、合法的に生産している国が3つあります。それはペルー、コロンビア、ボリビアです。なかでもボリビアは南米で最も経済が低いため、コカインを製造し密輸・販売して収入を得ようとする人が跡を絶ちません。しかし、アンデス地方ではコカをお茶、キャンディ、そして化粧品、占いなどに用いる文化があるので簡単には撤廃できません。そこで生産量を政府が管理することで合法としているのですが、それだけでは麻薬製造を防ぐのがなかなか難しいようです。

麻薬原料の合法生産を助けるヒーロー 麻薬原料の合法生産を助けるヒーロー

コカ生産の合法を維持するために

ラ・パスには植物コカに関する資料が展示された「コカの博物館」がありますが、コチャバンバからバスで4時間の「チモレ」という小さな村には、コカイン製造撲滅を目指して作られた別の「コカの博物館」があります。なんとそれはボリビア軍隊の教育施設なのですが、一般人も訪れることができるのです。私が訪れたとき、まさに軍人がここで勉強会をしていました。ここはコカの葉からコカイン製造、密輸の流れを知るための施設なのです。

なんでも説明してくれる軍人さん

博物館内は、案内係の軍人さんに従って見学します。スペイン語でしか会話ができませんが、質問をするとなんでも答えてくれます。ペルーやコロンビアと比較したコカインの製造、密輸の方法など、「そこまで答えてくれるの?」というものもあります。面白かったのは、ここまでやるのかと思う程、多岐に亘った輸送方法を紹介しているのです。車や機械に隠す方法や人の体内に隠す方法などが展示されおり、信じられないものもあります。

コカイン製造撲滅のために

コカインの製造・密輸の工程を学び、実際に撲滅に努めている軍人さん、一体どのような活動をしているのでしょう。軍の調査や地元民の密告を通して、麻薬製造現場へ赴くそうです。時には数日かけてアマゾン地域へ船で向かい、製造現場を見つけると密造人を逮捕したのち、現場を完全焼却するそうです。しかし、コカイン製造は跡を絶たず、いたちごっこだそうです。麻薬の撲滅を図るための施設、覗きにいってみましょう。