密林に覆われた古代都市

南米の遺跡と言えば「マチュピチュ」が有名ですよね。このマチュピチュより600年以上昔に興った都市の遺跡がコロンビア北部にあり、マイナーですが観光スポットとなっています。バランキージャからバスで2時間のサンタ・マルタという町、そこからさらに山奥の山中にあります。実はこの遺跡が公に「発見された」と公表されたのは1972年ですが、それ以前に存在が明らかになりつつもずっと隠されてきた場所なのです。この遺跡は「シウダー・ペルディーダ」、直訳すると「失われた都市」と呼ばれています。

密林の奥地に作られた都市遺跡 密林の奥地に作られた都市遺跡

スペイン人の侵略と強奪

「公に発見された」というのはどういう意味だと思いますか。南米はスペイン人の侵略という歴史があり、その当時からこのシウダー・ペルディーダは発見されていたのですが、伏せられていたのです。スペイン人は1524年にコロンビア北部のカリブ海沿岸にサンタ・マルタという町を建設し、その町を起点にコロンビアの植民地化を広めました。サンタ・マルタ東に位置したシウダー・ペルディーダへもこのスペイン人の侵略が進み、この都市で生活していたタイロナ族、栄えたタイロナ文化はスペイン人による略奪被害を受けたのです。

コロンビア独立後、ゲリラの住処へ

やがてコロンビアは独立し、共和国となり現在に至ります。が、つい数十年前までこの地域にゲリラが潜伏していたのです。ゲリラは密林の奥地にあるシウダー・ペルディーダ周辺を誘拐した人を隠す場所として使ったり、タイロナ族の墓荒らしをして一獲千金を狙う対象となったのです。さらに、その周辺の山々は開拓者に切り開かれるなど、ゲリラからも現地住民からもこの遺跡の存在、重要性が伏せられてしまったのです。そんな背景から、公表されたのがたった40年程前なのです。現在は軍隊によってゲリラの撲滅が進められ、シウダー・ペルディーダへ訪れるツアーが一般に催行される環境となりました。(その2へ続く)