なんで塩の教会なの?

南米コロンビアの首都ボゴタからバスで約1時間の町「シパキラ」には、一風変わった教会があります。日本のテレビ局も取材に訪れたことのある場所です。そこは「塩の教会」と呼ばれているのですが、塩で作られた教会ではありません。その理由は、この教会が山の地下200mにある塩の鉱山の中に作られたものなのです。

青いライトが、大聖堂にそびえる巨大な十字架を映えさせる 青いライトが、大聖堂にそびえる巨大な十字架を映えさせる

岩塩採掘所の安全を願う神聖な場所

この山は19世紀初頭に、ドイツ人地質学者のフンボルトがシパキラを訪れた際に発見した岩塩鉱山でした。この鉱山で働く鉱夫たちが、毎日の安全を祈る神聖な場所をこの坑道内に作ったのが、教会の始まりです。ところが、当時現役であった坑道は安全性に問題があったため、一時閉鎖され、その後、安全な教会を建設するプロジェクトが発起し、新しく生まれ変わった現在の教会となりました。

観光名所になった鉱山の中の教会

1991年から4年かけて建設されたこの教会は、入り口から大聖堂までの坑道途中にやや広めの道が14か所あります。場所ごとに様々な十字架の配置とライトアップの色合いで、キリストが十字架を運び磔刑になるまでのストーリーを表現しているそうです。大聖堂には最も巨大な十字架を建て、真っ青な海の色に似た青いライトアップで強調し、洞窟の中を幻想的に照らしています。この教会はキリスト教を信仰する南米の人たちを惹きつけ、首都ボゴタから多くの観光客を呼びました。

一種のテーマーパーク?

この教会へは、日本円にして入場料700円ほどを払い、長い長い列に倣って内部へ入っていきます。洞窟の中で照らされる十字架たちは非日常的な風景ですので、写真に収める甲斐があります。大聖堂より奥には、コロンビアのお土産を売るお店やスナックを販売する売店、塩の教会ができた経緯を紹介するシアターがあって、神聖な場所という表現がちょっと不適切な感じです。けれども、長い年月をかけて塩を採掘した長い長い坑道は、訪れる一見の価値ありです。コロンビアの塩の教会へ行ってみましょう。