植民地時代の風情が残る人気のコロニアルシティ、グアナファト

メキシコ中央高原北西部にある世界遺産都市グアナファトは、町自体が16〜18世紀の面影を残したコロニアルシティです。首都メキシコ・シティからバスで4時間半、メキシコ第2の都市グアダラハラからもバスで4時間とアクセスの良い場所にあり、中央高原地域でももっとも人気のある観光都市です。ふだんでも週末は内外の観光客で混んでいますが、セマナサンタ(聖週間)などのホリデーシーズンにはホテルを取るのも苦労するほど。さて、2016年の春、そのグアナファトに行ってきました。過ごしたのがちょうど週末ということもあってか、かなりの人出です。効率よく市内を観光できるといいなと思い、現地観光局の「市内1日ツアー」に申し込みました。パンフを見るとガイドブックに掲載されている有名な見どころもあれば、まったく知らない場所もあります。しかしまあ、それもいいかなと思いました。もしかして、新しい発見があるかもしれません。

ふつうの市内観光だと思ったら、ミステリーツアーだった? 不気味な「ティア・オーラの家」 ふつうの市内観光だと思ったら、ミステリーツアーだった? 不気味な「ティア・オーラの家」

最初に寄るスポットは“お化け屋敷”?

朝10:30、申し込んだ観光案内所に集合です。ツアー時間は5時間ぐらいと聞いています。12人乗りぐらいのバンがやってきました。バンはあちこちにある観光案内所のブースに寄って人を乗せ、11:00ぐらいに郊外に向けて出発しました。私以外はみなメキシコ人なので、スペイン語を話せないのは僕だけ。ガイドはとくにおらず、英語は片言の運転手がほぼスペイン語で次の行き先を教えてくれます。15分ほどで、バンは住宅地の中の一軒の家の前に停まりました。看板には「ティア・オーラの家 Casa de Tia Aura」と書かれています。黒い衣装を身にまとった若者が、受付をしていました。どう見ても、お化け屋敷といった家です。そこが何であるかわからないまま(スペイン語の解説もよくわからず)、入場料(250円ほど)を払って他のツアー参加者と一緒に家の中に入りました。

真っ暗な部屋の数々をガイドと歩く

家の中は薄暗い照明しかなく、ほとんど真っ暗です。階段を登り、ある部屋の前でこの館のガイド説明をします。スペイン語がよくわからなくても、ここで何か惨劇があったとか、奇怪な現象が起きたと言っているぐらいはわかります。寝室には不気味な照明が当てられ、これまた不気味な人形が置かれています。怪談話をする人の口調はどこでも同じだなあと思いながら、私は真剣な顔のツアー参加者の顔を見ていました。

何かを再現した部屋が続く

説明が終わると、館のガイドは「ここで待って」といって姿を消しました。しばらく待っていると、突然予想もしなかった暗闇からガイドがバタンと大きな音を立ててドアを開けて現れました。若い女の子が「キャー」と声をあげます。ガイドはすました顔で「では、どうぞ」と次の部屋に案内し、また怪談話をします。部屋の中には、壁の中に白骨が埋め込まれている部屋もありました(もちろんチープな作りものですが)。殺人事件があって、壁に死体を埋め込んでいたんでしょうかね。まあ、そんな調子でいくつかの部屋を見て回る30分でした。みなさんは結構楽しんでいたようですが、「市内観光」の最初がこれなので、私はちょっと不安になりました(笑)。(その2に続く)