ゴシック様式のオコトラン大聖堂

プエブラから北へ約32km(バスで約2時間)のところにトラスカラ州の州都トラスカラという街があります。ここにあるオコトラン大聖堂も美しい教会です。ゴシック様式のファサードは白い漆喰であっさりとした仕上げですが、内部の聖壇は黄金色に光り輝いています。その祭壇よりすごいのが、その後ろに隠された小さな礼拝堂です。ここでもあざやかに彩色された内部の天井には天使たちが飛び回っています。

ウルトラ・バロックで埋め尽くされたメキシコの教会(その3)トラスカラとテポツォトラン ウルトラ・バロックで埋め尽くされたメキシコの教会(その3)トラスカラとテポツォトラン

中国風の色彩が見事なサンフランシスコ・ハビエル教会

メキシコの首都メキシコシティの北約35kmのところ(バスで約40分)に、テポツォトランという街があります。ここにあるサンフランシスコ・ハビエル教会も、すばらしいバロックの傑作です。ここは博物館になっています。ここの主祭壇は黄金色に輝いていますが、これまでのものと較べて過剰というほどではありません。見どころはその脇にある礼拝堂です。天井の中心に鳩が飛んでいて、梁は赤く塗られ、そこに金色の装飾が施されています。まるで中国風の色遣いです。ここでも天使が飛び交っていて、壁には黒人がトウモロコシを頭に抱えている姿があります。上からふりそそぐ荘厳な光に、厳粛な気持ちになることでしょう。

先住民たちが作り上げてきた独特のキリスト教文化

最後に再び南へ下り、グアテマラと国境を接するチアパス州の州都サンクリストバル・デ・ラス・カサスという街へ戻りましょう。朝夕はぐっと冷え込む高原地帯にあり、メキシコ先住民が多く住んでいます。街の中心に教会があるので中に入ってみましょう。そこには魔除けの松葉が敷き詰められ、焚かれたお香の煙と、その独特のかおりが充満する中、大勢の先住民がロウソクを灯し祈りを捧げています。その声はまるでチベットのマントラのよう。もちろんここはキリスト教会ですが、先住民の文化が入り混じった教会の装飾や儀礼は、ウルトラ・バロックと同様に、メキシコ人たちが作り上げてきた独特のキリスト教文化であることを強く感じさせてくれることでしょう。