アステカの皇帝の居城の上に建てられた宮殿

メキシコの首都メキシコシティ。その中心部にある広場ソカロ周辺は、スペインが訪れる前のアステカ時代もその都テノチティトランの中心部で、皇帝の居城や多くの神殿があった場所です。征服者コルテスはアステカ皇帝の居城を破壊し、その上に自分が住む宮殿を建てました。わざわざ同じ場所に作ったのは、アステカ人の反抗する力を奪おうということだったのでしょう。その宮殿は17世紀に焼失しましたが、すぐに再建され、現在の「国立宮殿」として残っています。ここにはメキシコ大統領の執務室もあり、基本的には公用の建物なのですが、一般の人も中を見学できるんですよ。しかも無料です!

階段に描かれたディエゴ・リベラの傑作壁画は必見だ 階段に描かれたディエゴ・リベラの傑作壁画は必見だ

入場にはパスポート必携! 忘れずに

国立宮殿が見学できるのは、月曜日を除く毎日10:00〜17:00です。建物はソカロに面していますが、入り口はその北側、カテドラル・メトロポリターナの右脇の道を右に折れたところにあります。入場の行列ができているのでわかりますよ。なぜ行列ができているのかというと、一度に入場できる人数が限られていることと、セキュリティチェックがあるからです。なので朝の開場時間に出遅れると、しばらく待つことになるかもしれません。それなら午前に入った人たちが出てくる午後の方が、スムーズに中に入れるでしょう。セキリティチェックでは、入場のタグと引き換えにパスポートを預けなくてはならないので、パスポートを忘れないように!(ないと入れません)。また、公式行事などがある場合は中に入れない日もあるのでご了承ください。

ディエゴ・リベラの『メキシコの歴史』は必見

中は広く、中庭を囲むようにいくつかの建物があります。この宮殿の最大の見ものは、デゥエゴ・リベラの最大の壁画である『メキシコの歴史』です。もともとは宮殿の回廊をすべて壁画で埋め尽くそうという壮大な計画でしたが、残念ながらその計画は半ばで中断してしまいました。しかしそれでも、アステカ時代から現代までのメキシコの歴史を描き切ろうとするその壁画は、圧倒的な力強さを宿しています。階段部分にはアステカ帝国とそれを征服するコルテスたち、回廊部分には平和なテノチティトランで暮らすアステカの人々などが描かれています。これらの壁画をゆっくり見て歩くだけでも充実した時間が過ごせるでしょう。

企画展もチェックしてみよう

私が行った時は、建物の一部で無料の企画展も行われていました。それはメキシコの伝統的な仮面(マスカラス)を集めたもので、こちらも無料とは思えないほど充実していました。また、議事堂が使われていなければ、中に入っての見学もできます。国立宮殿の最寄駅はメトロ「ソカロ」駅。近くのカテドラル・メトロポリターナやテンプロ・マヨールといった見どころと一緒に訪れてみてください!