とにかく過剰に思える装飾がウルトラバロック!

銀で栄えた町、タスコの後編です。町の一番の見どころの18世紀のサンタプリスカ教区教会ですが、この教会の装飾は「ウルトラバロック」とも呼ばれるチュリゲラ様式で飾られています。これはちょっとでも空きスペースを作らないようにというか、「洗練」という言葉がほど遠い様式で、ストレートに言うと「趣味が悪い」とも言えるのですが、これがこの時代の雰囲気だったのでしょうか。このタスコのサンタプリスカ教区教会は、そんなウルトラバロックの代表例とも言えます。ちょうどその頃、銀の採掘で沸いていたメキシコは建設ラッシュだったので、当時のコロニアル都市の教会ではよく見かける様式です。メキシコの他の町では、サカテカスにあるカテドラルも有名ですね。

これがウルトラバロックの装飾! やりすぎ感があるサンタプリスカ教区教会の祭壇 これがウルトラバロックの装飾! やりすぎ感があるサンタプリスカ教区教会の祭壇

銀で栄えた富豪の家と、博物館になった銀細工の工房

ソカロの北側には、銀鉱王であるボルダの一族が住んでいた邸宅があります。現在は文化会館になっており、私が行った時は、絵画や現代アートの展示会が行われていました。入場無料なので、ちょっとのぞいてみるといいでしょう。ソカロから徒歩2分ほどには、小さなギジェルモ・スプラットリング博物館があります。ここはアメリカ人のスプラットリングが1931年に銀の工房を開いた場所で、一時は400人ほどの職人がいたとか。現在はこの建物は、スプラットリングがコレクションした品々を展示する、博物館になっています。展示は先史時代の出土品などが主です。

18世紀の建物を利用した博物館も

また、近くには宗教美術や植民地時代の古い品を展示している、小さなピレイナル博物館があります。展示はそれほど大したことはないのですが、建物の見学を含めて寄ってみるといいでしょう。建物は18世紀にボルダが息子のために建てたもので、ドイツの地理学者フンボルト(フンボルト海流、フンボルトペンギンの名の由来)が19世紀初頭に滞在したこともあるようです。

タスコではショッピングが楽しみ

さて、この町にやってくる観光客の多くは、たぶんショッピングが目当てでしょう。かつて銀の町であっただけに、町なかには銀細工の店が多いのです。値段も安いということもありますが、やはり細工は人がするものなので、そのデザインの良さや種類の豊富さは大事です。タスコには露店から高級店まであるので、いろいろと見て回るといいでしょう。また、露店では「アマテ」と呼ばれる、木の樹皮から作った紙に極彩色の絵を描いた絵がよく売られています。基本的には手描きでしょうが、安すぎるものもあるので、よく目で見て選んでください。ソカロの南側の斜面には市場が広がっています。おみやげにちょうどいい陶器なども売られているので、こちらもぜひのぞいてください!