メキシコの文明は、かなり凄いのだ!

メキシコには世界遺産が、文化遺産だけで27か所、自然遺産も入れると32カ所も登録されています。文化遺産の中では、ジャングルの中にピラミッドがあるユカタン半島のマヤ文明遺跡、メキシコ中部の乾いた大地にピラミッドが建つテオティワカン文明遺跡が、二大観光地でしょう。そんな中、まず訪れたいのが、メキシコ・シティにあるメキシコ国立人類学博物館です。自国の文明、文化が築いた遺物を、これだけ一堂に集められるとは、さすがメキシコ。見学するとその歴史や規模、技術力の高さは凄いの一言です。間違いなく世界有数の博物館でしょう。館内は、各文明ごとに展示されています。

巨大な顔にビックリ〜トウモロコシの改良が歴史を作ったメキシコ 巨大な顔にビックリ〜トウモロコシの改良が歴史を作ったメキシコ

メキシコ国立民族博物館展示品

メキシコ中央部で紀元前後に栄えたテオティワカン文明からは、ケツァコアトル神殿のレプリカや壁画、球技のゴールマーカーなどが展示されています。球技はサッカーのような宗教儀式で、生贄が捧げられていました。アステカ文明では、直径3.6メールのまるで曼荼羅のようなアステカ・カレンダーが有名ですし、狛犬に似たジャガーの石像も可愛いです。マヤ文明では、パレンケから発掘された翡翠の仮面や、チャックモールという生贄の心臓を置いた像(とぼけた表情をしている)があります。現代のデザインとしても十分通用しそうな、それでいてユーモラスな像や粘土人形などは、見学者の想像をはるかに超えています。そしてこの博物館で、チラッと見られるのがオルメカ文明が作った巨石人頭像(通称オルメカヘッド)です。

ビヤエルモッサのラ・ベンダ遺跡公園でビックリ!

オルメカ文明は、紀元前1250年頃から紀元前後にかけてメキシコ湾岸で栄え、「母なる文明」と呼ばれています。この時代に、最初はほんの小指ほどだったトウモロコシの改良に成功、実を大きくしたことで食料自給を支え、都市文明を築いたのです。ユカタン半島の付け根に近いビヤエルモーサのラ・ベンダ遺跡公園に行くと、屋外にこのオルメカヘッドが4個展示されています。丸い顔、大きな目、広がった鼻、分厚い唇。高さは2〜3メートルもある人の顔の像です。一見してびっくりです! こんな人頭像、世界のどこでも見たことがありません。顔はアフリカのネグロイドに似ていると言われていますが、いまだに判然としません。ただヘルメットのようなものをかぶっている像は、球技競技者ではなかったかと考えられています。

オルメカ文明も凄いんだってば

すでにオルメカ時代からも翡翠の仮面が出土されており、メソアメリカ文明を貫き、現代に伝わるものがこの時代に生まれていたのです。トウモロコシはトルティーヤとなり、聖なる球技はサッカーに、そして仮面はプロレスの覆面レスラーに連なるような気がしてなりません。さすが「母なる文明」です。そしてなによりオルメカヘッドには痺れます。ずっと眺めていたいくらいです。メキシコにはオルメカもあったこと、どうぞお忘れなく!