世界中の美術品が展示されている博物館

「サカテカスの3つのミュージアム」前編からの続きです。カデドラルから2ブロック西にあるサント・ドミンゴ教会の隣にあるのが、「ペドロ・コロネル博物館」です。こちらはその名のように、画家・彫刻家のペドロ・コロネルが収集したコレクションを展示しているのですが、その内容が世界中に広がっているのが特長です。たとえばエジプトのミイラや古代ギリシャの彫刻、インドの神像からオセアニアやアフリカの木彫り、中国の陶磁器、日本の浮世絵までなどと、多岐に渡っているのです。そして当たり前ですが、ここにはペドロ・コロネル自身の作品も展示されています。展示作品は主に彫刻で、曲線を生かして丸みのあるその作風は、ムーアの作品などを思い出させました。

大阪万博に展示された作品がある「抽象画美術館」 大阪万博に展示された作品がある「抽象画美術館」

ガイドブックに掲載されてないが、気になる美術館が

また、ここで充実しているのは現代絵画のコレクションです。ピカソ、ゴヤ、シャガールなどの作品がふつうにあって驚くのですが、なかでも点数も多く、充実しているのがスペインの画家ミロでした(60点あるそうです)。こちらの開館日は月曜を除く10:00〜17:00で、入館料は30メキシコ・ペソ(約210円)です(2016.7現在)。さて、日本のガイドブックに掲載している博物館はこの2つなのですが、地図を見て気になっていた美術館がありました。だって名前が「抽象画美術館」ですから。町なかにあり目立つ建物は、かつては刑務所として使われていたものでした。

美術館と日本との意外なつながりが

この美術館は作品の数も多く、かなり充実していました。おもにメキシコ人作家の抽象画や立体作品ですが、メキシコでは前からこうしたものが流行っていたんだなと興味深くもなります。抽象画なので各作品はかなり“自由”で、私はかなり刺激を受けました。またここで驚いたのは、“日本とのつながり”でした。縦4メートル以上、横10メートル近い大作群が展示された、天井が高くかなり広い部屋があるのですが、そこに飾られている作品群は、1970年に開かれた日本の大阪万博のメキシコ館に出品するために描かれたものだったのです。

知名度は低いが見応え十分。抽象画好きにはたまらない

そのコーナーでは、大阪万博のために作品作りをしている様子の写真なども展示してあります。それらの写真を眺めていると、若々しい芸術家たちの熱気が伝わってきました。作品も力強いもので、私はしばらく見入ってしまいました。日本では知名度が低い美術館ですが、サカテカスを訪れたらぜひ訪れて欲しい美術館です。開館日は毎日10:00〜17:00で、入館料は30メキシコ・ペソ(約210円)です(2016.7現在)。いかがでしたか? 小さな地方都市のサカテカスですが、世界遺産に登録された古い街並みのほかにも、こんな見どころがあります。行ってみてください。