島を覆う無数の海鳥。そしてペンギン登場

岩の島に近づくにつれて、その上に無数の海鳥がいるのが見えてきました。まさに“埋めつくさんと言わんばかりの”という表現がピッタリです。切り立った崖の上にいるのは、白と黒の色をしたカモメでしょうか。大きくてくちばしが長い鳥はペリカンです。岩の上をチョコチョコと歩いて行くのは、フンボルトペンギンです。フンボルトペンギンは、日本の動物園や水族館ではもっともポピュラーなペンギンでしょう。体長70cm。南米の太平洋沿岸に棲んでいますが、近年は急速にその数を減らしているとか。海の中をすいすいと泳いで行く姿は速いですが、ちょこちょこと陸の上を歩く姿はかわいいですね。

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貴重な資源だった「グアノ」とは?

今度は崖の下を見てみましょう。海の上に少しだけ露出した岩の上で、ゴロゴロと寝そべっているのはアシカです。アシカはよく知られるように、一頭のオスに多数のメスで群れを作ります。こうした岩場にいるアシカたちも、そうした群れのうちのひとつです。島のうちのひとつに、建物やクレーンが見えてきました。かつてはペルー沿岸では、海鳥の糞や死骸、卵などが数万年かけて堆積し化石化した「グアノ」の採取が盛んでした。グアノには窒素やリン酸、硝酸カリウムなどが含まれ、肥料や火薬の原料として大変重宝されていたのです。19世紀、ペルーはこのグアノを輸出して大きな利益を上げていました。その名残とも言える工場でしょうか。

乗客たちは写真をとるのに大忙し

ボートは島に上陸することはなく、海鳥や動物たちを観察しながら島に沿って進んで行きます。小さな入り江では、アシカが日向ぼっこしていました。まさに動物天国です。人が何もしないことを知っているのか、ボートが近づいてもみな動じません。同時に港を出た他のボートが、適当な間隔で似たようなコースを進んでいるのが見えます。乗客たちはどうかというと、みな写真を撮るのに大忙し(笑) 大きな望遠カメラを抱えている人もいます。1時間ほどして、ほぼこれらの島々を一周し、ボートは帰途に着きました。ちょうどいい時間です。

ボートツアーの後、リマに戻るには

パラカスの港に戻って来たのは午前10時半。途中で小雨が降り出し、帰りは寒くなりました。私たちの時は見えませんでしたが、帰りに海で泳いでいるイルカやアシカを見かけることもあるそうです。ツアーは港で解散。パラカスからリマへの直通バスは午後3時ごろしかないので、早めにリマへ戻る場合はタクシーでパンアメリカン・ハイウェイまで行くか(約30分、800円程度)、乗り合いタクシーを乗り継いで同じくパンアメリカン・ハイウェイに出て(200円程度)、そこからほぼ10分おきに出ているリマ行きのバスに乗るといいでしょう。リマまではそこから3時間半です。パラカスでシーフードのランチを食べて帰っても、暗くなる前にリマに着くことができますよ。