断崖絶壁に立つ謎の石棺「サルコファゴス・デ・カラヒア」

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断崖絶壁に立つ謎の石棺「サルコファゴス・デ・カラヒア」

掲載日:2013/06/17 テーマ:遺跡 行き先: ペルー / リマ ライター:原田慶子

タグ: 遺跡 一度は見たい 歴史



ABガイド:原田慶子

【ペルーのABガイド】 原田慶子
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ペルー・リマ在住フリーランスライター。ペルーの観光情報を中心に文化や歴史、グルメ、エコ、ペルーの習慣や日常などを様々な視点から紹介。『地球の歩き方』『今こんな旅がしてみたい』『トリコガイド』『世界のじゃがいも料理』などペルー編の取材協力多数。「Keikoharada.com」にてペルー情報発信中。

急峻な崖に作られたカラヒアの石棺。崖の張り出しが天然の雨よけになっている 急峻な崖に作られたカラヒアの石棺。崖の張り出しが天然の雨よけになっている

「ペルーのモアイ」とも称されるチャチャポヤス文化の石棺

かつてペルー北部のアマゾンに暮らしたチャチャポヤスの民は、独自の世界観と埋葬法を持っていた。切り立った断崖に窪みを穿ち、そこに巨大な石棺を立て中にミイラを安置したのである。標高2600mに位置する「サルコファゴス・デ・カラヒア(カラヒアの石棺)」は、ペルー人考古学者フェデリコ・カウフマンの調査により1984年に世界に向け紹介された。地元ガイドの話では、その昔はチャチャポヤス地域全体で数百基もの石棺があったが、度重なる地震と盗掘者による破壊、加えてその価値を知らぬ愚か者たちの銃の的にされてきた結果、その多くが失われてしまったという。その中で最も保存状態がよいのが、ここカラヒアである。

 

人型ではなく、崖の穴を塞ぐように作られた石棺もある 人型ではなく、崖の穴を塞ぐように作られた石棺もある

死後の世界を信じたチャチャポヤスの人々

紀元後800年から1470年頃まで続いたチャチャポヤス文化。そのうち石棺が作られた時代は1000〜1300年頃と言われている。石棺にはいくつか種類があり、うちカラヒアを代表する6基の高さは約2.5m。軽くて丈夫な竹やマゲイ(リュウゼツラン)の花茎などで骨組みを作り、藁と粘土を混ぜ合わせたモルタルでその表面を塗り固めている。この人型の石棺は、空洞のない頭部と棺である胴体部分からなる。胴体には人ひとりが埋葬できるほどの空間があり、そこに村長もしくはそれに準ずる高位の人物のミイラを収めていた。胎位、もしくは座位の姿勢にしたミイラを綿布で包み、獣の皮の上に載せ、あの世でも役立つよう陶器などの副葬品と一緒に埋葬されていた。

 

通路にはそこかしこに人骨が散乱していた。盗掘者などによって石棺が破壊され、打ち捨てられたものだ 通路にはそこかしこに人骨が散乱していた。盗掘者などによって石棺が破壊され、打ち捨てられたものだ

大空を自由に舞う鳥への憧れ

石棺の顔は埋葬された死者に似せてあるというが、そのいずれもが猛禽類のくちばしを思わせる鷲鼻をしている。また顔と胴体部分には赤い塗装が施され、身体の模様は鳥の羽をイメージしていると言う説もある。上空から獲物を素早く見出す能力、それを一撃の下に捕らえる強靭なくちばし、そしてあの世へと向かうための翼。チャチャポヤスの人々にとって、鳥は特別な存在だったのかもしれない。また頭上に載せられた骸骨は、戦で打ち取った敵将のものであり、生前の功績を称えるトロフィーとして飾られたと言われている。地元ではこの石棺を、土地の言葉で「長老」を意味する「Purunmachos/プルンマチョス」とも呼んでいる。

 

カラヒアには石棺が4ヵ所残っている。しかし1つはそのほとんどが破壊され、もう一つは茂みに隠れるように安置されているので、大変見つけにくい。ガイドに訪ねてみよう カラヒアには石棺が4ヵ所残っている。しかし1つはそのほとんどが破壊され、もう一つは茂みに隠れるように安置されているので、大変見つけにくい。ガイドに訪ねてみよう

チャチャポヤスの死生観と空の関係は

それにしても、一体どうやってこのような険しい場所に石棺を収めたのだろう。一説によると、当時の人々は崖にわずかな足場を作り、ミイラ化処理した遺体や材料を担いで崖下からよじ登っていたらしい。つまり石棺は完成品を運んだのではなく、崖に掘った穴の中で作ったというのだ。死者の埋葬が終わった後、他者の侵入を防ぐため足場は撤去されたというが、その穴は麓から24m、10階建てのビルの高さに相当する。断崖から落ち、長老の埋葬のため命を落とした者もいたであろう。少しでも天空に近い場所に葬ることが残された者の使命であり、ひいては一族の繁栄に繋がると考えていたのかもしれない。

 

村から未舗装の坂道を下っていくと、遺跡入り口にある小さな東屋が見えてくる 村から未舗装の坂道を下っていくと、遺跡入り口にある小さな東屋が見えてくる

【関連情報】

■SARCOFAGOS DE KARAJIA/カラヒアの石棺
チャチャポヤス市内から北西に48、車で2時間ほど。
入場料:3ソレス(約111円)※ツアー料金に含まれていることが多い。
San Miguel de Cruzpata村から遺跡入り口まで徒歩30分。
馬は片道10ソレス(約370円)、往復15ソレス(約555円)。
未舗装の急斜面を上り下りするため、雨季は足元に注意。

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2013/06/17)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
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