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海外現地発ガイド通信

ペルーの秘境、ポスソ


掲載日:2013/12/17 テーマ:観光地・名所 行き先: ペルー / リマ

タグ: 一度は行きたい 素晴らしい 大自然


ペルーで唯一のオーストリア人とドイツ人の入植地

標高約900m。周囲を山と森に囲まれた辺境の村ポスソ 標高約900m。周囲を山と森に囲まれた辺境の村ポスソ

2012年9月23日掲載のペルー・ガイド記事でご紹介した「オクサパンパ」。そこから車で北へさらに4時間ほど進んだ辺境の地に、オーストリア人とドイツ人移民の子孫が暮らす村、「POZUZO (ポスソ)」がある。ここはペルーで唯一のオーストリア人とドイツ人の入植地。特にチロル地方の人々が多かったことから、今でもアルプスの伝統を色濃く残している。ちなみにポスソとは、ジャングルの民ヤネーシャ族の言葉で「塩辛い水」という意味。この名は、かつて村の東側を流れるワンカバンバ川へと注いでいた、塩分を含むせせらぎに端を発すると言われている。村は北と南に大きく二分され、それぞれの地区には初期入植者の出身地「チロル」と「プルシア」の名が冠されている。

その4割が命を落としたという初代移民団

ポスソの民家やレストランには、こうした古い写真が大切に飾られている ポスソの民家やレストランには、こうした古い写真が大切に飾られている

19世紀半ば、中央アマゾンの開拓を望んでいたペルー政府は、一人のドイツ人男爵と移民契約を結んだ。男爵は6年間で1万人のドイツ系移民を送るとし、ペルー政府は開墾の見返りにその地を移住者に与えると約束した。1857年、移民第一弾(オーストリア・チロル地方出身者180人、ドイツ・ラインラント地方出身者120人)がペルーに到着。一行はカヤオ港から徒歩でアンデスを越え、密林を彷徨いながらポスソへと向かった。しかし開墾前の前人未到の地にまともな道などなく、獣道を切り開きながら進むしかなかったと言う。彼らがポスソに到着したのは2年後の1859年。苛酷な道のりの中で多く人々が命を落とし、ポスソまで辿り着けた移民は176人だけであった。

ヨーロッパの伝統「トルネオ・デ・シンタス・ア・カバージョ」

ロープ付近で馬のスピードを落とすことなく、見事にリボンを獲得した若者。手に入れたリボンは、メダルのように首にかけるのが決まりだ ロープ付近で馬のスピードを落とすことなく、見事にリボンを獲得した若者。手に入れたリボンは、メダルのように首にかけるのが決まりだ

移住開始から150年が過ぎた今も、ヨーロッパ由来の伝統を守り続けるポスソの人々。子供たちの多くは、ドイツ語のほかにもフォルクローレやチロルの民族音楽を学んでいるそうだ。また祭りやイベントの際には、「TORNEO DE CINTAS A CABALLO (トルネオ・デ・シンタス・ア・カバージョ)」も行われている。これはロープに巻き付けたリボンを、男性が馬で駆けながら素早く取る競技。リボンの片端につけられたリングに木製の棒を突き刺して一気に引き抜くのだが、ひらひらと風になびくリボンに馬上から狙いを定めるのはそう容易ではない。うまくリボンを獲得した若者には、観客から惜しみない拍手が贈られる。

豊かな自然と美しい町並み、そしてチロル伝統料理を楽しもう

村の公民館でフォルクローレを踊ってくれた少年少女たち 村の公民館でフォルクローレを踊ってくれた少年少女たち

緑豊かな高原に整然と並ぶとんがり屋根の家々、木造建築の古民家を利用した移民史博物館、派手な装飾が一切ない慎ましやかな教会、清流に渡された木製の古い吊り橋。ポスソには、ペルーのどの町とも違う風景が広がっている。ウィンナーシュニッツェルやシュトゥルーデルといったオーストリア由来の料理が食べられるほか、村の小さなビール工房では、ポスソ限定の地ビールも飲むことができる。金髪碧眼の女性が、セルバ(アマゾン)訛りのスペイン語を話す様子も興味深い。周囲から隔絶された環境だからこそ、こうした独自の伝統を一世紀半もの間守り続けることができたのだ。世界でも珍しいジャングルの中のアルプス、ポスソ。時間をかけてゆっくりと巡りたい場所だ。

【関連情報】

アルマス広場にある巨大な船型の展望台。自分たちのルーツを大切にするポスソの人々らしいモニュメント アルマス広場にある巨大な船型の展望台。自分たちのルーツを大切にするポスソの人々らしいモニュメント

■POZUZO (ポスソ)
リマからオクサパンパまで車で5時間半〜6時間。
オクサパンパからポスソまで車で4時間の道のり。
オクサパンパ⇔ポスソ間は、川沿いの細い未舗装路を走る。景色は良いが何ヶ所もの小川の渡河を伴う悪路でもあり、4輪駆動車での移動が望ましい。
リマの旅行会社がポスソツアーを催行している。

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2013/12/17)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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