中南米で一番美味しいペルーのセビーチェ

豊かな海の幸に加え、熱帯アマゾンから標高4000mのアンデスまで、多様な地形と気候を生かして作られる豊富な食材を用いるペルー料理。アルゼンチンやブラジルのような「がっつり肉食」ではなく、イモや野菜を使った煮込み料理もよく食べられ、地域色豊かな郷土料理の多いペルーは、中南米一のグルメの国と言ってもいいでしよう。魚介のマリネ「セビーチェ」は中南米どこでも食べられる料理ですが、名前はセビーチェでも国ごとに微妙に違っていて(例えばエクアドルのセビーチェはケチャップ味の魚介入りトマトスープみたい)、私は断然ペルーのセビーチェが一番美味しいと思っています。

南米一のグルメの国ペルーで絶対にはずせない激ウマ名物料理「セビーチェ」 南米一のグルメの国ペルーで絶対にはずせない激ウマ名物料理「セビーチェ」

正しいセビーチェとその相棒たち

基本のセビーチェは生の白身の魚をレモンの果汁でマリネして作りますが、私の友人であるペルーおよびアンデスの食文化のエキスパートいわく、マリネする前に魚の切り身を水で洗うのがポイントだそうです。洗うことによって魚の表面の脂が落ち、レモンの果汁が染み込みやすくなるのだとか。魚介にレモンをたっぷり絞って、赤たまねぎのスライスや唐辛子、にんにく、香草を加え、塩で味を調えたらできあがり。セビーチェに必ず添えられるのが、さつまいもを茹でたものと、チョクロ(茹でたジャイアントコーン)とカンチャ(炒ったとうもろこし)です。ちょっとピリ辛のセビーチェに、甘いサツマイモやもっちりしたトウモロコシがいい箸休めになってくれるんです。

セビーチェはお昼の食べ物

セビーチェをメインにシーフード料理を出すレストランを「セビチェリア」といいます。セビーチェも魚、エビ、タコなど具が選べますが、私は絶対に全部入った“ミクストmixto”をオーダーします。リマでのお気に入りの店は「セニョールリモンSeñor Limón」というチェーンのセビチェリア。リマ市内に4店舗ありますが、問題なのはお昼から夕方までしかやっていないということ。そう、セビーチェはお昼に食べるものなんですね。観光し終わった後にセビーチェをつまみながら晩酌といきたいのに! ペルーの田舎の村で絶品セビーチェの食堂を見つけて、嬉々として夜にもう一度行ったらセビーチェは終わり、串焼き屋になっていたという悲しい思い出もあります。

市場でもバスの中でも定番の軽食メニュー

ペルーのどの町に行っても大きな常設市場があります。市場の中には必ず食堂や立ち食いスタンドがあって、セビーチェは定番の軽食メニューになっています。また、長距離バスが田舎の町に寄ると、いろいろなおやつを売りに女の子たちが車内に入ってくるのですが、ここでもセビーチェが登場します。紙の皿に三口分くらい盛られたセビーチェとチョクロは、リマのセビチェリアの豪華なものとはずいぶん違いますが、バスで乗り合わせたペルーの人たちと一緒に食べるとまた美味しいんです。生の魚を使っていても、不思議とお腹を壊したことはありません。ペルーの国民食セビーチェ、ペルーに行ったら必食ですよ。