いまや南米の長距離移動はバスが主流

「南米の移動はバスに始まりバスに終わる」といっていいほど、南米はバス社会です。鉄道は衰退し、飛行機も南米各地を網羅していますが、運賃がそれほど安くはないので庶民はなかなか利用できません(ただ、チリ、アルゼンチン、ブラジルなどは長距離の国内移動の場合、バスと飛行機の運賃がさほど変わらないので、飛行機を使う方が時間の節約になります)。長距離バスでの20時間以上の移動はざらで、48時間かかるようなルートもあり、二日間バスに揺られていると、南米大陸の広大さをひしひしと体で感じます。各国とも多くのバス会社がサービス合戦を繰り広げ、集客にしのぎを削っています。

南米の長距離移動はこれ!!ゴージャスな夜行バスの旅 南米の長距離移動はこれ!!ゴージャスな夜行バスの旅

フルフラットの快適な寝台も

南米と一口にいっても国の経済状態によってバスのコンディションに差があり、運賃も様々です。どこも基本的にはベンツやボルボの車体で、広々としてシートもきれいで乗り心地は非常に快適です。が、たとえばボリビアのバスは全体に古くて、道自体がまだ整備されていないところも多く、エンジントラブルに遭うこともあります。その代わり料金はほかの国に比べてずいぶんと安いです。バスには二階建てのデラックスとエコノミーとがあり、デラックスバスにはシートがフルフラットになるファーストクラス席と一般的なリクライニング席が設けられ、ファーストクラス席は日本の寝台バスよりもはるかに快適です。

セキュリティーもばっちり

ペルーの旅行中は、バス会社のなかでもトップクラスのクルス・デル・スールをよく利用しました。リマに30年以上住んでいるという日本人の方のお勧めで、料金は高めですがサービスがよく、セキュリティーもしっかりしているとのお墨つきでした。リマにある専用ターミナルは地方の空港よりもよほど立派です。乗車も飛行機の搭乗のように整然としていて、手荷物の検査がありました。乗り込む乗客全員の顔をビデオで撮影していたのにはびっくりしましたが、これはテロなどを防止するために行っているのだそうです。一階は贅沢に6席だけのファーストクラス席があり、2階が一般席でした。2階の席でも十分に快適でした。

充実したサービス

多くの長距離バスは、映画の上映があります。スペイン語吹き替えですが、カンフーやアクション映画が多いので、内容はわかります。いいバスは食事もついていて、夜行バスならちょっと豪華な夕食と軽い朝食が出ます。ローカルな路線を行くバスはドライブインで食事休憩があり、また休憩のたびに現地の売り子がお菓子や軽食を売りに乗り込んできます。買い食いはバス旅の楽しみのひとつといえるでしょう。ビンゴゲームが催されることもあります。スペイン語の数字を聞き取るのは大変ですが、車内が一気に盛り上がりなかなか楽しめます。しかし何よりのサービスは、変化に富んだ雄大な南米の大自然の絶景を車窓から楽しめることかもしれません。