マチュピチュへの鉄道駅があるオリャンタイタンボ

さて、お腹がいっぱいになったら、次の遺跡へと出発です。ウルバンバからオリャンタイタンボまでは、約30分とすぐ。オリャンタイタンボも標高は約2800mで、マチュピチュへの鉄道駅があることから、町はこれからマチュピチュへ行く人、帰る人でにぎわっています。たいていのマチュピチュツアーでは、行き帰りのどちらかで、このオリャンタイタンボ遺跡を見学するからです。また、ウルバンバ同様に高山病対策でここに泊まる人も増えて来て、ホテルやレストランなど観光客向けの施設も多く便利な場所でもあります。町は小さく徒歩圏なので、治安も悪くはありません。

クスコ発、インカの「聖なる谷」周遊ツアー その3 インカ抵抗の砦・オリャンタイタンボ クスコ発、インカの「聖なる谷」周遊ツアー その3 インカ抵抗の砦・オリャンタイタンボ

スペイン人の支配に抵抗したインカの砦

観光地らしく、オリャンタイタンボの遺跡入口にはお土産物屋がずらりと並んでいます。そこを通り抜けて遺跡に入場すると、まず目の前に迫って来る階段状のテラスに圧倒されました。これはアンデネスというインカの人々が造った段々畑なのですが、それにしても山の斜面を利用してよくぞここまで造ったと感心せずにはいられません。1533年にピサロによってインカ帝国が滅亡した後、新たに皇帝となってインカの残存勢力を集めてスペインに抵抗したマンコ・インカ・ユパンキがここに立て篭り、1536年にここで追って来たスペイン人たちを撃退したこともあります。しかしその勢いも長くは続かず、まもなくこのオリャンタイタンボは放棄され、マンコ・インカ・ユパンキはさらに奥地のビルカバンバへと撤退していくのです。

頂上にある6つの巨石

上からの長めがすばらしいので、少ししんどいですが畑の脇にある300段の石段を上って、150m上にある神殿まで行きましょう。目に入るのは、6つの巨石を並べた何かの建物の跡です。これは“神殿”と言われていますが、どうみても未完成のように見えます。インカの都市はたいてい山や丘の上にありますが、このオリャンタイタンボは頂上が広くはないものの、正面の石段以外は上りが険しく、篭城するにいい“砦”として使われたのも納得がいきます。6つの巨石の背後には建造物の跡が続いており、そこに住居区があったことがわかります。

インカの技術に驚く

この6つの巨石は麓を流れるウルバンバ川の対岸から切り出して、この高さまで運んだそうです。鉄も車も知らないインカの人々が、ここまで引き上げた労力を思うと驚きます。またこの石を見ればわかるのですが、うまく揃わない接合部分にはそこにピッタリとなるように岩を細く切り出してはめています。また半分消えかかった(もしくは造りかけだった)幾何学模様の浮彫りがあります。これはボリビアにあるティワナク遺跡にある模様と同じだそうです。とにかくこの遺跡から見る、景色は抜群です。そのため、このツアーでは自由時間が1時間にも満たず、くまなく回れなかったのが非常に残念でした。また、インカ時代の石畳や石垣が残るオリャンタイタンボの村もとても雰囲気が良さそうだったので、できればここに泊まってゆっくりと遺跡を見学したいものだと思いました。(その4に続く)