街を歩けば、多様なエスニックを感じる

南米のマイナー国家スリナム、その2からの続きです。さて世界遺産ではないですが、首都パラマリボの現在の多様さを感じさせるものに、さまざまな宗教施設があります。オランダ人が建てたプロテスタント教会やカトリック教会、ジャワ人が建てたイスラム教のモスク、インド系のヒンドゥー寺院、ユダヤ教のシナゴーグ、中国寺院などなど。そこからもこの国の多様さが浮かび上がってきますね。ほかにも「宗教」という高尚なものでなく、「食べ物」という日常的なものからも、またこの国の多様さが浮かび上がってきます。それぞれの民族が持ち込んだ料理を出すレストランも目に入って来るからです。

民族構成が国際的? 南米にありながら、アジアが感じられる国スリナムとは? (その3) 民族構成が国際的? 南米にありながら、アジアが感じられる国スリナムとは? (その3)

南米なのにカレーがポピュラー

ではここで、私たちがイメージする南米とは異なった、スリナムの“意外な”料理を紹介しましょう。カリブ海に面しているので、アフリカ系黒人や混血系の人々が食べる、カリブ海料理やクレオール料理系の店が多いのは当たり前ですが、スリナムで国民の間で広く食べられている外食に「ロティ」があります。ロティとはインドでは小麦粉を延ばして焼いて作ったパンですが、ここスリナムではそのパンとカレー味のおかずのセットのことを指します。これはインド系の人々が持ち込んだ代表的な料理で、カレーも肉カレーがあったり、魚カレーがあったりと具を選べるようになっています。「南米でカレー」というのも、何だか不思議な気分ですね。

そして南米なのに、インドネシア料理が食べられる…

インド系の料理はイギリスの植民地だったところには多いのですが、オランダ領だったここスリナムならではと言うと、やはりインドネシア(ジャワ)系の料理でしょう。日本でもおなじみの「ナシゴレン(焼き飯)」、「ミーゴレン(焼きそば)」、「サテ(ピーナッツソースをかけて食べる焼き鳥)」といったジャワ料理がここで食べられるのです。これまた南米なのにナシゴレンというのも、不思議な感じですね。あとは近年急激に人口が増えている中華系(今では人口の7%を占める)による中華料理店も多いんですよ。

では、スリナムへGO !

さて、スリナムという国のイメージが、これで何となくつかめたでしょうか。「南米」というイメージで見ると、ペルーやブラジルといった国とは大きく違うことに気づくでしょう。むしろ「南米の変わりダネ国家」として覚えておいたほうがいいかもしれません。でも何だか、ちょっと行ってみたくなりましたよね?