自由の女神とセットで寄れるエリス島

アメリカのシンボルとも言える自由の女神。この立像があるのは、ニューヨークのマンハッタン島南端からフェリーでニュージャージー方面に15分ほど乗船したリバティ島です。有名観光地とあって、バッテリーパークから出ているこのフェリーはいつも観光客でにぎわっていますが、フェリーはリバティ島の次に隣のエリス島にも停まります。エリス島で下船しない人もいるのですが、このエリス島にある移民博物館がとても充実しているので、私はぜひ見て欲しいと思います。今回は、そのエリス島と移民博物館をご紹介しましょう。

マンハッタンからフェリーで行けるエリス島の移民博物館は、アメリカという国の成り立ちを知るには絶好の場所 マンハッタンからフェリーで行けるエリス島の移民博物館は、アメリカという国の成り立ちを知るには絶好の場所

60年にわたり、移民管理局が置かれたエリス島

アメリカは移民の国です。アメリカが国として独立する以前から、多くの移民がこの国にやってきました。当初、ニューヨークにやってきた移民たちは、マンハッタン南端の桟橋からクリントン砦(現フェリーチケット売り場)に作られた移民局の手続きを経て入国していました。しかし次第に建物が手狭になってきたので、その沖合にあるエリス島に新たに移民入国管理局が作られました。オープンは1892年1月1日。ヨーロッパからの移民が中心で、閉鎖される1954年までのおよそ60年の間に、1700万人あまりがここで審査を受け、入国していきました。その間にこの島も手狭になってきたので、埋め立てにより数倍の大きさに拡張していきました。

すんなりと入国できない移民たちもいた

移民たちはここで数時間に及ぶ29の質問に答え、そのほとんどは入国できました。しかし2パーセントほどは入国が認められず、本国送還になる人たちもいました。そのため人によっては、ここで家族が生き別れになり、一生会えなくなる場所でもあったのです。また、感染症や、身元が確かかどうかの疑いをかけられたものは、しばらくの間、この島で隔離されていました。それが長期に及ぶ移民もおり、60年の間に3000人ほどの移民がこの島で亡くなったといいます。

入国管理局の建物が博物館としてオープン

エリス島の入国管理局が廃止されたのは1954年のこと。その後、建物はしばらく放置されていましたが、1990年に管理局の建物を利用した「エリス島移民博物館」が開館します。この博物館は、前述のフェリーの運航時間中は年中無休でオープンし、入館料も無料なのでぜひ寄ってみましょう。後編では、このエリス島へ実際にはどうやっていくのかを、述べていきましょう。(後編に続く)