住宅街から芸術や知識の香りがする街へ

「ニューヨークの観光地/街歩きが楽しいグリニッジビレッジへ行こう!」その1からの続きです。さて、19世紀中頃になると、グリニッジビレッジにニューヨーク大学が設立。19世紀末にはすでに公園になっていたエリアに、広場のワシントンスクエアと凱旋門も造られます。ちょうどアメリカがイギリスを追い抜き、世界一の工業国になろうとする頃。高級住宅街は今のミッドタウンの方に移っていき、ビレッジにはこの頃から学生、ボヘミアン、ビートニク、芸術家たちが集まってくるようになります。その自由な雰囲気に惹かれ、1950年代から60年代にはジャズクラブや弾き語りのコーヒーハウスが活況を呈し、有名なジャズメンや、ボブ・ディランに代表されるフォークシンガーがビレッジで活躍します。

グリニッジビレッジの街歩きは、ランドマークとなるワシントンスクエアからスタート! グリニッジビレッジの街歩きは、ランドマークとなるワシントンスクエアからスタート!

現在はかなり観光地化が進んでいるが

しかしバブルを迎えた1980年代の頃から、そうしたアートな雰囲気を求める富裕層、そして観光客がやってくるお洒落な街になり、地価が高騰。芸術家たちはここには住めなくなり、離れて行きました。なので、今ではちょっと残念ですが、昔のようなボヘミアン的な雰囲気は、それを偲ぶぐらいしかありません。それでも私は高層ビルがなく、古い建物に囲まれたこのエリアに来ると落ち着きます。カフェやライブハウスがあるのと、夜でも人通りが多いのがいいですね。

市民の憩いの場の公園「ワシントンスクエア」

グリニッジビレッジのランドマークともいえるワシントンスクエアは、正式には「ワシントン・スクエア・パーク Washington Square Park」と言います。この公園の北側から、五番街が始まっています。もともとは軍事パレード場だったこの場所が公園になったのは1850年ごろ。当時、周囲はすでに高級住宅地で、住民が散歩できるように遊歩道などが作られました。1889年にジョージ・ワシントン大統領就任100周年を記念して、広場にパリのものを模した凱旋門が建てられます。やがて公園内にはワシントン像も建てられました。ニューヨーク大学はこの公園の周辺に校舎が点在しているので、ちょうどこの公園が大学のキャンパスの一部のようになっているように見えます。(その3に続く)