熱帯雨林の山々から景色が一転

南米ベネズエラ北東部にある都市プエルト・オルダス(シウダー・ギアナ)から、南へギアナ高地を抜けてブラジル国境近くにある町サンタ・エレナ・デ・ウアイレンへ向かうバスに乗っていたときのことです。500kmあまりを11時間かけてバスは走るのですが、出発して数時間したあたりから道路はカナイマ国立公園の縁を走るようになり、上り道が続きます。人家のほとんどない熱帯雨林の山道を走ったバスは、下りにさしかかると、突然視界が開け、一面草原が続く緑の丘陵地帯に一変しました。この草原地帯が「グラン・サバナ」です。

熱帯雨林に覆われたギアナ高地の一画に、突然現れた草原「グラン・サバナ」とは? 熱帯雨林に覆われたギアナ高地の一画に、突然現れた草原「グラン・サバナ」とは?

なぜこのような草原が生まれたのか

「サバナ」とは森林がない半乾燥地帯で、乾燥に強い背の低い草が続く草原地帯です。「アフリカのサバンナ気候」を学校で習ったことを思い出す方もいるでしょう。赤道に近いギアナ高地に、突如としてこのような広大な草原地帯が続くのかというと、実はここもかつてはジャングルだったのです。しかし100年ほど前に大火災が発生し、この広大なエリアがすっかり焼き尽くされてしまいました。以来、まだ木々は戻らず、草原が続いているのです。この「グラン・サバナ」は草原ですが、目で見てもわかるようにうねうねと高低差のある丘が続いています。標高は800〜1400mなので、「高原」と言ってもいいかもしれませんね。

「グラン・サバナ」をツアーで回る

この「グラン・サバナ」は、路線バスでもその風景を見ることができますが、じっくり見るならプエルト・オルダスかサンタ・エレナ・デ・ウアイレンの町の旅行会社でツアーを申し込むといいでしょう。四輪駆動の車に乗り、この広大な地域を回り、ギアナ高地のテーブルマウンテンから流れ出た水が作る多くの滝を見学します。サンタ・エレナ・デ・ウアイレン発のツアーは日帰り、プエルト・オルダス発のツアーは遠いので1泊2日からというものが主です。その場合は、国立公園内に住む先住民のペモン族のロッジに泊まるようです。私は今回、グラン・サバナを横目に通り過ぎてしまいましたが(それでも数時間かかりました)、またチャンスがあったら、こうしたツアーに参加してみたいと思います。