ある小説の舞台となった山

南米の国ベネズエラの東部には「ギアナ高地」という広大な大地が広がり、その面積は日本の本州に匹敵する広さです。そこには世界最高落差の滝「エンジェルフォールス」、木々のない広大な大草原「グラン・サバナ」、その大草原にそびえ立つテーブルマウンテン(台地)「ロライマ山」などがあります。ロライマ山は小説家コナン・ドイルの著書「ザ・ロストワールド(失われた大地)」に紹介されたことで有名になりました。今回は、このロライマ山のさまざまな魅力を紹介してみましょう。

大草原にそびえ立つ台地の魅力 大草原にそびえ立つ台地の魅力

台地の上に広がる異なる世界

道中はトイレも建物も電気もなく、夜はテントで眠り、山壁を登るという、この山のトレッキング。その魅力は、台地から見下ろすグラン・サバナの絶景、台地の上に広がる石の世界、そしてそこに生息する動植物の不思議が見られることでしょう。山の標高は2723mなので、山の下と上では気温も天気も大きく異なります。また、きびしい環境下で生息する動植物は独特のものです。登山途中に出会える草花などの植物層が、徐々に変わる様もとても興味深いものです。

大陸移動説の一説を物語るカエル

ロライマ山の上にはジャンプのできないカエルが生息しています。このカエルと類似した種のカエルがなんとアフリカ大陸に生息しているそうで、南米大陸とアフリカ大陸がかつては同じ大陸であったという大陸移動説を証明するひとつの根拠になっています。そんな動植物に出会え、感動できる瞬間もあるのです。

山の上のトリプルポイントとは?

ロライマ山には3つの国の国境が交わるトリプルポイントがあります。3つの国とはベネズエラ、ブラジル、そしてガイアナです。一般的に2つの国の国境は徒歩、バス、ボートなどで越えることはできますが、このような3国の国境が交わる場所に立つことは珍しく、貴重な体験ができます。このようにロライマ山のトレッキングは山登りを通して絶景、歴史の神秘、動植物の不思議、国境ポイントなど多くの魅力を秘めているのです。(その2へ続く)