美食の町クアラルンプールで、節約しつつおいしい朝食を

マレーシアを美食の国だという旅行者は結構います。多民族国家であるマレーシアは、その国民の半数以上がマレー人、中国人が3割程度、インド人も1割弱いるという内訳。そのため、マレー料理、中華料理、インド料理が、ごく普通に味わえるからです。その上、フードコートや屋台も含めて、一品だけで勝負するようなお店が多く、どこで何を食べようか、迷ってしまいます。ホテルが朝食付きの場合は、当然ホテルで食べることになりますが、すると、町中のB級グルメ的朝食が食べられないという、残念なことになってしまいます。どうしてそこまで言うかといえば、僕には、マレーシアでは絶対に食べたい朝食があるからです。しかもホテルなどでは決して味わえないのです。

高級ホテルの朝食を蹴っても食べたい! 格安朝食「ロティ・チャナイ」 高級ホテルの朝食を蹴っても食べたい! 格安朝食「ロティ・チャナイ」

ロティ・チャナイの作り方は?

それがインド料理屋で供される「ロティ・チャナイ」です。「ロティ」は「パン」、「チャナイ」は「細かくすりつぶす」という意味で、なるほど、丸まったパン生地を、調理台の載せ、叩いたり、手の平ですりつぶすようにして、直径50センチほどになるまで円形に伸ばしていきます。そうしてやおら、伸ばしたパン生地を左右上下に四角くたたみ、熱せられた鉄板にギーを一匙ひいてから、パン生地を載せて焼きます。ギーは南インドで使われるバター油のことで、カレーにもよく使われています。ジュワーッといい音がし、焦げ目が付くほどまで焼いたら、お皿に盛る前にフワッとするよう軽く手の平で左右を押してほぐし、出来上がりです。誠にあっけないほど、ものの1分で出来ちゃう料理です。皿の中のマスには、残り物のようなカレーの汁だけを、1種類か2種類入れて、運んできます。

インドにはないインド料理?

しかもこのロティ・チャナイ、インドでは食べたことがないのです。作っている店があるのかもしれませんが、マレーシア特有のインド料理なのかもしれません。スプーンとフォークが出てきますので、これらを使って、ロティを適当な大きさにちぎって、カレーに浸して食べるのです。もちろん手で食べても構いません。これがまたクセになるうまさなのです。クアラルンプールの中華街にほど近いインド人街には、朝からサラリーマンやOLたちが、このロティ・チャナイを求めて続々と集まってきます。仕事に入る前のウォーミングアップといったところでしょうか。それにチャイ(ミルクティー)やミルクコーヒーをあわせて飲む。安い店なら、ロティ・チャナイを2枚食べて、チャイを飲んでも100円ほどです。これを逃して、高級ホテルの豪華なビュッフェ朝食を食べるなど、僕には考えられません!