不思議と似ている2つの国

似ているようで非なる2つの国、中国とインド。どちらもユーラシア大陸に大きな面積を占め、10億を超える人口を抱えています。貧しさのイメージは払拭されつつあり、今や発展著しい新興国として注目を集めています。歴史ある首都をもち、それよりも新しくて大きな第二の都市が、首都の1000kmちょっと南方にあるのも同じ。そしてなぜか「訪れた旅行者が、好きか嫌いかが極端に分かれる国」などと言われる点でもこの2ヵ国は似ています。そんな中国とインドの違いを、旅の楽しみ方に絞って考えてみることにします。

歴史ロマンの国・中国

文明発祥の地であり、日本文化の形成にも直接影響を及ぼした中国は、古来日本人にとっての憧れの地でした。見どころとしてはやはり、古代から近代にいたるまでに権力者が造らせた建造物の数々、かつての暮らしが感じられる古い街並み、ロマンいっぱいのシルクロードの遺構など、歴史に関するものがメイン。また自然の景観も変化に富んでいます。西部や南部に多く住む少数民族の文化も、観光化されている場合はありますが、その分わかりやすく提示されています。最近は敬遠する向きも多いようですが、多種多様な食もこの国の誇る文化です。

建築と神秘の国・インド

一方インドは、日本人にとって中国よりもなじみが薄い国。しかしそれだけに、日本とはかけ離れた街の風景に出合える興味深い場所です。物を売る人、買う人、色鮮やかな民族衣装を翻して歩く女性たち……。そう、ここでの最大の見ものは、何気ない人々の営みと街が織り成す光景であると言っても過言ではないでしょう。また、インドでもたくさんの王朝が栄え、優れた建造物を生み出してきました。歴史的建築物の豊富さ絢爛さには驚かされます。さらに信仰心が篤く悟りを追求する風潮があり、宗教建築や聖地のほか、ヨガや瞑想の道場が多くある点もインドらしいといえるでしょう。

それぞれの特徴をつかんだ旅を

中国とインド、どちらも強烈な個性をもちながらも、魅力の尽きることがない国。経済発展において一歩先を行く中国では国内旅行者が急増しており、街も道路もきれいになり、見どころは開発され尽くした感があります。しかし同様の現象が始まって間もないインドの場合は、まだまだ知られざる場所や、面白い独自の文化が見つかるような気がしてなりません。2ヵ国の違いを頭に入れて、それぞれの魅力を楽しむ旅をしたいものです。