深夜のミサを見にバチカンへ

その日、チェックインしたのは、テルミニ駅近くにある日本人専用のゲストハウス。看板は出てないものの口コミで客は絶えず、そのイブの夜は10人くらいの日本の若者たちが泊まっていました。そこで宿の有志たちで、深夜にバチカンで開かれるミサを見に行くことにしました。夜10時、バチカン行きのバスがなかなか来ません。しびれを切らして、結局歩いて行くことに。たぶん、もう祝日のため運行は終わっていたのでしょう。深夜0時に間に合うようにとあせります。サンピエトロ広場はそこそこの人出でした。セキュリティチェックを通って、サンピエトロ大聖堂の中へ。すでに人でいっぱいです。

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法王の声はするけれど…

中に入ったものの、見えるのは人の壁ばかり。声は聞こえるものの、法王の姿を結局見ることはできませんでした。仕方なく適当に切り上げて、再び1時間ほど歩いて宿に帰ると、もうすでにいい時間でした。今では広場に大型スクリーンが置かれているようですが、当時はそんなものはありません。それにイタリア人に聞くと、それはテレビで見るものだそうです。

イタリア人はクリスマスをどう過ごす?

イタリアなどのカソリック教国では、クリスマスツリーではなく、「プレゼピオ」という「幼子イエスが馬小屋で生まれた様子を人形で再現したジオラマ」を飾る習慣があります。この時期、教会ではどこでもそのジオラマが飾ってありました。そしてこれは各家庭でも飾るのです。アッシジの聖人、聖フランチェスコが馬小屋やイエスの人形を作って祝ったのが由来、とされています。ツリーやサンタに比べると、ちょっと地味な感じもしますが、こちらのほうがイエス誕生を祝うという本来の目的からすれば、ピッタリでしょう。そしてもともとクリスマスは家族で祝うものなので(日本の正月みたいなもの)、みんな実家に帰ってしまっていたのです。町は静かでも、家の中はにぎやかだったのでしょうね。こうして、急いで来た割には、しんみりと過ごしたクリスマスでした。ちなみに大晦日は打って変わって、町の広場ではコンサートが開かれ、花火が上がるなど大にぎやかでした(笑)