メーガーラヤ州特有の賭け事

世界にはさまざまな賭け事があります。鶏や犬、牛といった動物同士を闘わせるものや、ゲームやスポーツなどの人間の競技にお金を賭けるものなど。今回私がインド北東部で目にした賭けは後者でした。賭けの対象となる競技にもいろいろありますが、メーガーラヤ州ではアーチェリー、つまり弓道の賭けが、市民の伝統的な楽しみになっているようなのです。いったいどのようなものなのでしょうか。州都のシーロンで見に行ってきました。

北東インドのメーガーラヤ州で見られる、珍しい賭けアーチェリー 北東インドのメーガーラヤ州で見られる、珍しい賭けアーチェリー

2つの数字を並べた謎のカウンター

そのカウンターを目にしたのは、シーロンの町歩きを始めて間もない時でした。町の中心部にある小さな店に、暇そうに人が座っています。店先には使用中のノートが置かれていますが売り物はなく、2ケタの番号が2つ掲示されているだけ。最初何だかさっぱりわかりませんでしたが、ピンときて聞いてみると、やはりここは賭けアーチェリー「シャット・ケナム」の券売所のようです。「今日は15時半に試合が始まるから見に行くといい」と言われ、会場の場所を教えてもらいました。

会場は男性だらけ

賭けアーチェリーの会場に向かう途中にも、券売所はそこらじゅうにありました。シャット・ケナムの人気ぶりを物語るかのようです。会場に着くと、辺りには異様な熱気が漂っていました。半円形のコンクリート敷きの地面に一列に並んで、射手が矢を放っていました。その後ろにギャラリーが並び、真剣に的の方を見つめています。全員が男性で、賭け事はやっぱり男性がアツくなるものだなあと納得。そのうち的は刺さった矢でいっぱいになりました。1人30本まで射ることができるのだそうです。

最後の2ケタが本日の番号

射終わると皆で矢の数を数えます。10本ずつまとめ、最後の端数はパフォーマンス的に「1・・2・・」と声に出して地面に投げます。カウントが終わり、壁の黒板に書かれたのは、刺さった矢の数の「713」。下2ケタが「本日の番号」となり、当たり券となるのです。シーロンではこうした賭け競技を、日曜を除く毎日夕方に2セットずつ行っているようです。総数なので、射る人の技量には関係がないことにちょっと疑問が残りますが、とにかく他州にはない珍しい賭け事。弓道が国技という、近くの国ブータンとの関連も感じます。賭け事が好きなら、現地の人々に混じって券を買ってみると、きっと楽しめることでしょう。