旅行者が主に使う通貨は『兌換ペソ』

キューバのお金は少々面倒で、キューバで流通している通貨には『人民ペソ(CUP)』と『兌換ペソ(CUC)』の2種類があります。兌換ペソは外国通貨と交換できるペソで、米ドルと1:1の価値があります。呼び方は“クック”または“セーウーセー”で、外国人が主に使用する通貨です。ホテルやカサ・パルティクラールという民宿、レストラン、タクシー、長距離バスや飛行機のチケットなど、外国人が利用するものはこの兌換ペソ(以下CUC)建ての料金が提示されます。ミネラルウォーターやビールもCUCで支払います。

ハバナのソフトクリーム屋。ひとつ1ペソ(5円)です。 ハバナのソフトクリーム屋。ひとつ1ペソ(5円)です。

キューバ国民が使う通貨は『人民ペソ』

一方、人民ペソ(以下ペソ)はキューバ国民が使うお金で、呼び方は“ペソ”や“ペソクバーノ”“モネダ・ナシオナル(MNと表記されることもあり)”です。CUCとの換算レートは1CUC=24ペソ。市場、食料配給所、街角にあるピザなどの立ち食いスタンド、市バスやマキナ(乗り合いタクシー)などはペソで支払います。ペソ払いのレストランや食堂もあり、こういう店はキューバ人でにぎわっています。3ペソの紙幣とコインはどちらもチェ・ゲバラの肖像が用いられ、旅行者に人気がありますが、最近は以前より見かけなくなりました。

私たち旅行者もペソをつかうことができます

このような兌換券は1993年まで中国でも使われていました。93年以前に中国を旅した人には懐かしい話ではないでしょうか。さて、私たち旅行者も両替所でCUCからペソに両替すれば、ペソを手に入れ、使うことができます。私も旅行中に、スタンドのピザや屋台のチュロスを食べたり、乗り合いタクシーを利用したりしました。一方、キューバ人たちは輸入品や高額な家電を購入する場合、CUCで支払う必要があります。平均月収が10〜20ドルほどのキューバ人が、コツコツと貯めたペソをCUCに替えて大きな買い物をするのです。

二つの通貨、混同しないようにうまく使い分けましょう

CUCとペソの価値は、24倍の差があります。友人から聞いた失敗談は、ハバナに着いたばかりでまだお金の感覚がつかめていない時に、ペソ払いのスタンドのピザ屋の看板に「Pizza 10」と書いてあったから10CUCを払ってしまった、というものでした。ピザ屋は何も言わずにCUCを受け取ったそうですが、心の中ではガッツポーズをとったことでしょう。10ペソのピザで240ペソを手に入れたのですから。10ペソのピザは間違えないとしても、スタンドではキューバ風コーヒーが1ペソ、ジュースが2ペソで売られており、これだとCUCに間違えることもあり得ます。わからなかったらお店の人に「これはクック?ペソクバーノ?」と聞けば、騙す人はいません。混同しないように、CUCとペソをうまく使いこなしてください。(その2に続く)