世界遺産にも登録された仏塔がある場所

「サンチー」をご存知ですか? ブッダが訪れていないので、いわゆる「八大仏跡」には含まれませんが、インドの仏教の発展を知る上で重要な遺跡です。ここにも他の著名な仏跡と同様、紀元前3世紀に仏教を保護したアショカ王による石柱があります。遺跡の中心は、ユネスコの世界遺産にも登録されているストゥーパ(仏塔)で、それなりに観光地として知られている場所でもあります。今回は、このサンチーについて書いてみましょう。

インドの仏教遺跡を訪ねて。世界遺産の仏塔がそびえるサンチー (前編) インドの仏教遺跡を訪ねて。世界遺産の仏塔がそびえるサンチー (前編)

サンチーへの行き方は

サンチーがあるのは北インドの中央付近にあるマディヤ・プラデーシュ州。サンチーはデリーからは600km、アグラからは400kmあまりと、北インドの主要都市とはかなり離れています。ただ、州都であるボーパールからは40kmほどの距離なので、行くにはまずボーパールへ飛行機か列車で移動し、そこからバス(所要1時間半)かタクシー(所要1時間)を使います。バスなら片道100円程度、タクシーなら往復で3000円ぐらいです。麦畑が続く田園地帯を抜けて行くと、やがて丘上にサンチーの目玉であるストゥーパが見えてきます。バスならふもとの村で、タクシーなら丘上の駐車場まで行きます。

アショカ王が建てたストゥーパ(仏塔)

紀元前3世紀、アショカ王は仏教を広めるためインド各地にストゥーパ(仏塔)を建てます。ストゥーパは仏舎利(ブッダの遺骨)を納めるもので、卒塔婆(そとば)の語源ですね。サンチーには8つのストゥーパが建てられたましたが、そのうちの3つが現存しています。バスを降り、丘下のチケット売り場でチケットを買って、坂道、あるいは階段を上って行きましょう。10分ほどで頂上に着きます。入口に近い、手前にある小ぶりのストゥーパは第3塔です。こちらにはブッダではなく、弟子である舎利弗と目犍連の遺骨が納められていたといいます。そしてそれより奥の正面に見える、お椀を伏せたような大きな仏塔が第1塔です。

サンチーの中心となる第1塔

第1塔の創建は紀元前3世紀ですが、その当時は盛られた土の上にレンガを積んだものでした。やがて塔は拡張して行き、現在のような直径約37m、高さ16mという大きさになりました。塔の周囲はぐるりと回廊で囲まれており、時計回りに回ってお参りします。ここでの見ものは、東西南北にある4つの塔門です。ここには繊細な浮彫りが施されているのです。(後編に続く)