馴染がないインド中央にある州都

北インドの中央部にあるのが、その名も「中央の州」という意味のマディヤ・プラデーシュ州です。デリーやムンバイ、コルカタのような一般的に知られる都市がなく、観光地も一般的には北の方にあるカジュラホぐらいしか知られていないので、日本人にはあまり馴染みがない州ですが、インドでは2番目に大きな州とあり、多少地味ですが多くの見どころがあります。今回はその州都・ボーパールについて書いてみようと思います。

旧市街のあるマディヤ・プラデーシュ州の州都ボーパールを歩く 旧市街のあるマディヤ・プラデーシュ州の州都ボーパールを歩く

湖をいだく町

標高527mにあるボーパールは人口180万人の都市です。インド各地とは飛行機、列車、バスなどで結ばれ、アクセスも悪くはありません。とはいえ、デリーからでも特急で8時間、ムンバイから急行で14時間もかかるので、時間がない人は飛行機を使った方がいいでしょうね。ボーパールは18世紀からインド独立まで、イギリスのもとでボーパール藩王国として繁栄していました。ユニークなのは歴代の藩王のうち、4人も女性の藩王がいたことでしょう。町はふたつの湖のほとりに広がっていますが、古くからにぎわっていたのがアッパーレイクの北側に広がる旧市街です。

旧市街のシンボル、タージウル・マスジット

鉄道駅やバスターミナルがあるのは旧市街の東の外れです。そこからオートリクシャー(オート三輪のタクシー)などに乗って、旧市街の中心に向かってみましょう。ボーパールはイスラム教のモスクが多い町ですが、なかでももっとも大きいのがタージウル・マスジットです。これは女王のシャージャハーン・ベグムが、インド最大級のモスクを造ろうとして1877年に建て始めたものです。しかし度重なる中断により、完成したのが約100年後の1971年になってしまいました。見た感じは、デリーのジャマー・マスジットに良く似た大きなモスクです。ここから向かいにある病院や大学の敷地内(藩王の墓や古いモスクが点在しています)を抜け、アッパーレイクに向かって降りて行くと、途中にも古い城壁や建物がいくつも残っています。

湖周辺の見どころ

湖の南側には、閑静な住宅地や高級ホテルが点在する丘があります。ここには州立博物館もあります。あまり期待できない博物館が多いインドで、ここボーパールのものはかなり充実しており、見る価値がありますよ。とくにヒンドゥーの神像や仏像のコレクションはなかなかのものです。さて、この丘下にある湖のほとりを走る道は、市民の憩いの場で、私が訪れた週末は家族連れでにぎわっていました。ここからの景色はとても眺めがいいので、湖畔のカフェでくつろいでみてはいかがですか。ほかにもボーパール郊外には、サンチーとビームベトカーという2つの世界遺産の見どころがあります。