世界で最も火口に近づける火山

南太平洋の島国、バヌアツ共和国のタンナ島に、「世界で最も火口に近づける火山」として知られる活火山ヤスール火山があります。首都ポートビラから南へ約220kmのところ。ここは目の前でマグマが吹き上げる場所まで、火口に近づくことができるのです。強烈な爆音、震動する大地と空気、真っ赤なマグマ、まさに、地球のエネルギーを直接身体で体験することができる火山といえるでしょう。噴火はほぼ10分おきに繰り返されているそうです。もちろん100パーセント安全とはいえません。にもかかわらず、ここには噴火の様子を見るために数多くの観光客が訪れるのです。さて、彼らはどのようにして見物しているのでしょうか。

地球のエネルギーを実感できるホットスポット、ヤスール火山 地球のエネルギーを実感できるホットスポット、ヤスール火山

危険な火山見物を行うにはどうすればいい?

火口を見るポイントは2カ所あります。風向きによっては吹き上がるマグマが自分のほうに降ってくる危険性も十分にあります。また噴火によるガスが充満して、火口がよく見えないこともあります。そういうときはポイントを変えなければなりません。それでもマグマが降ってくる危険性があります。そのときは決して走らないこと。地面は先の尖ったごつごつの岩ばかりです。走って転ぶともっと大きなけがをする危険性が高いのです。落ちてくるマグマをしっかり確認し、足下に注意しながら回避しなければなりません。膨大なエネルギーを間近で見るのですから、それ相当の注意が必要なのですね。

危険な火山のもうひとつの名物

このヤスール火山の名物はもうひとつあります。それは火口付近に設置されたポストです。水色に塗られたポストには「火山ポスト」と書いてあります。このポストは「世界一危険なところにあるポスト」としてギネスブックにも記載されているそうですが、ヤスール火山の切手を貼って、火山の絵はがきを投函することができるそうです。もちろん記念スタンプも押してもらえます。ここを訪れたら、eメールではなく、このポストからエアメールを出してみたいものですね。