世界で最も白い砂丘の秘密

白い砂浜の海岸といわれているビーチは世界には無数にありますが、その白さにおいてここにまさるところはないでしょう。それがブラジル、サンルイスの東約80kmにあるレンソイス・マラニャンセス国立公園の純白の大砂丘群です。衛星写真で見ると、ここだけ真っ白に見えるというほどの白さ。それはこの砂丘の砂が100パーセント石英でできているからだといわれています。それがブラジルの強烈な太陽光を反射してより白く輝くのです。いったいなぜここの砂丘が石英だけのものになっていったのでしょうか。

自然が生んだ奇跡の絶景レンソイス・マラニャンセス国立公園の純白の砂丘 自然が生んだ奇跡の絶景レンソイス・マラニャンセス国立公園の純白の砂丘

自然にメカニズムが生んだ奇跡の砂丘

この国立公園の100km南に流れ込むパラナイーバ川が石英を含んだ泥や土を運んできます。その泥や土が海流に乗って北上する間に、石英以外の泥や土が海に流され、残った石英だけが国立公園の沿岸にたどりつくのです。それらは海岸に打ち上げられますが、次に風速90メートルにおよぶ強風で、海岸に積もった石英が吹き飛ばされて国立公園まで運ばれ、何万年もかけて石英だけの真っ白な大砂丘をつくりあげるのです。このようにしてできた純白の砂丘が続く光景は、まさに自然のメカニズムが生み出した奇跡といっても過言ではありません。

もうひとつの奇跡が砂丘に生まれる

さらに驚くべきは、この砂丘群に現れるエメラルド色の湖でしょう。1月から6月にかけて、半年ごとに訪れる雨季になると、石英層の下にある地下水が、あふれでるように砂丘の間に湧き出てくるのです。そうやって無数のエメラルドの湖が誕生し、そこにはこの国立公園にしかいない固有のカメやカエル、魚などが生息し始めます。雨季が終わって湖は消え去ると、生きものたちが産んだ卵は砂の中で眠り、また次の雨季を静かに待つのです。神秘的といってもいいほどの自然のメカニズムがここには働いていて、白い砂丘、エメラルド色の湖、独特の生物といった奇跡の光景を築き上げているのです。