最もポルトガルらしい村と呼ばれる村

ポルトガルには政府が認定している「歴史的な村」があります。それらの村々には古い街並みが保存され、観光客を受け入れられるような施設が整っています。有名なのは巨石の家があるモンサント。1930年代に「最もポルトガルらしい村」と呼ばれ、そこだけ時間が止まったかのような村ですが、他にも昔の面影を色濃く残す村がたくさんあります。これらの村はおもにモンサントもあるポルトガル東部(セントロ地方)です。どの村も交通不便な山の中にありますが、がんばって訪ねてみることにしましょう。

ポルトガルの「歴史的な村」を訪ねてみよう(その1)マリアルヴァとトランコーゾ ポルトガルの「歴史的な村」を訪ねてみよう(その1)マリアルヴァとトランコーゾ

紀元前からの歴史を持つマリアルヴァ村

マリアルヴァ村はノルテ地方に属します。険しい岩山にあるこの村の起源は紀元前6世紀にさかのぼるほど古いといわれています。現在のスペインにあったレオン王国のフェルナンドが、1063年にイスラーム教徒だった村の住民をキリスト教徒に改宗させ、地名とマルヴァと改名しました。これが後にマリアルヴァとなりました。村は3つのパートに分かれ、そのうちのひとつはローマ時代の遺跡の上に築かれています。村には12世紀の城塞跡、16世紀のさらし台や教会、17世紀のタウンホールなど様々な遺跡が残されています。タウンホールはまるで要塞のような頑丈な造りです。ホテルも2軒あります。

王から王妃へプレゼントされた町トランコーゾ

セントロ地方北部にあるトランコーゾは、村ではなく小さな町で、ホテルもレストランもそろっています。標高870mの高原あにある町の入口には、「ポルタ・デル・レイ」と呼ばれる石積みの城門があります。この門は1282年、この地でアラゴン王国のイザベルを王妃に迎えたディニス王を讃えて建設されたといわれています。王はこの地を王妃に与え、税を免除した市を設けました。これがトランコーゾの起源となったそうです。15世紀になると、オレンジの瓦と白い壁の家並み続く城塞内の南西部のおよそ半分に、広大なユダヤ人街が生まれました。ルイス・デ・アルブケルケ広場にあるカーザ・ド・ガト・ネグロ(黒猫の家)は、かつてのシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝堂)です。(その2に続く)