孤立した山の中の村ピオダン

コインブラから東へ約50km。険しい山間部の中にひっそりとたたずむ村がピオダンです。ここは交通が大変に不便なところで、長いあいだ周囲から孤立した村でした。山の斜面に沿って石造りの家々が並んでいますが、窓と扉はどの家も青色に塗られています。それはかつて村に一軒しかない店に、青いペンキしかなかったからだといわれています。それほどここは周囲から孤立した場所だったのでしょう。14世紀、王の命令によって、王子(のちのペドロ1世)の恋人イネスを殺した者も、ペドロ1世の怒りから逃れるために、この村に身を隠していたといわれています。村には数軒のホテルがあります。

ポルトガルの「歴史的な村」を訪ねてみよう(その4)ビオダン、カステロ・ノーヴォ ポルトガルの「歴史的な村」を訪ねてみよう(その4)ビオダン、カステロ・ノーヴォ

バロック様式の噴水が見事なカステロ・ノーヴォ

モンサントから西へ約35kmのところにカステロ・ノーヴォという村があります。ガルドゥーニャ山脈の懐に抱かれた村には、12世紀に建設された城がありましたが、1755年の地震で壊れてしまいました。その城のすぐ近くに放置された城があったので、それを新しい城カステロ・ノーヴォと呼んだのが村の名前の由来です。ビカ広場に建つ中世の市庁舎前には、18世紀バロック様式の噴水があり、ジョアン5世の紋章が見えます。昔の共同生活を偲ばせるのが、岩を切り出して作った巨大なタンク、ラガリサです。このタンクにぶどうを入れて住民が総出で踏みつけ、ワインを作っていたといわれています。村には数軒のホテルがあります。

かつてリスボンに匹敵する繁栄を誇ったイダーニャ・ア・ヴェリャ

モンサントの5km南のところに、イダーニャ・ア・ヴェリャという村があります。かつてここはキウィタス・イガエディタノールムという古代ローマの都市でした。イベリア半島の大街道筋にあたり、6〜7世紀、西ゴート族の時代には王国のほぼすべての金貨がここで鋳造されたといわれています。8〜12世紀、イスラーム支配の時代には豊かな都市へと発展し、リスボンに匹敵するほどだったそうですが、現在の村からはそれを想像することさえ難しいでしょう。今も残る数々の遺跡に、かつての繁栄を感じ取ることができるかもしれません。この村にホテルはありません。