民俗服だけではないグアテマラの手芸品

ナウアラのそばにサン・ミゲル・トトニカパン(通称トト)という町があります。火曜と土曜に市が開かれていますが、ここは山間の町ではなくごく普通の町。陶芸で知られるところでもあります。グアテマラの陶器は、素焼きのものと、釉薬を簡単にかけただけのものが多いのですが、素朴な味わいがあります。陶芸家に聞くと、トトの陶芸は焼成温度が最高で1000度の低温焼成だということで、それらしい柔らかな質感に仕上がっています。アティトラン湖の村ではもっと高温で焼成していて、日本の陶器のように硬いものが売っていますので、実用品としてはこちらの呉須風の皿がお勧めです。

グアテマラの山の村へ定期市を見に行く(その2)サンフランシスコ・エル・アルト グアテマラの山の村へ定期市を見に行く(その2)サンフランシスコ・エル・アルト

グアテマラ最大の定期市と家畜市

ケサルテナンゴ周辺の村で、グアテマラ最大の定期市が開かれているのが、サンフランシスコ・エル・アルトです。ここは町全体が丘に築かれていて、建物がなだらかな坂に建てられています。市もその坂道で開かれており、坂道を上りきった広場では、毎週金曜日に家畜市が開かれています。数千人の人々がその広場に牛、豚、山羊などを引き連れて集まり、そこで売買する光景は圧巻です。豚の悲鳴が悲しげに響く中、威勢のいいアナウンスがスピーカーから鳴り響き、会場は熱気に包まれて盛り上がります。これほど巨大な家畜市はグアテマラでもここだけだそうです。

買おうとすると意外に高いウイピル

グアテマラはウイピルという女性用の民俗服で有名ですが、実際にこのエル・アルトの市で売られているものを見てみましょう。店に並べられた刺繍入りのウイピルの値段を聞くと1400ケツァル(約2万1000円)といいます。高いのですね。もちろん価格は品質によって異なりますが、品質のいいウイピルは3万〜4万円するといいます。グアテマラの物価から考えるとおそろしく高価なものですが、買い物の様子を眺めていても、そんな高価な物を買う人はほとんどいません。そのかわり、刺繍に使う糸が大量に売っていて、そちらのほうには大勢の女性たちが集まって買い物をしています。やはり、彼女たちにとってウイピルは買う物ではなく、作るものなのでしょう。(その3へ続く)