青く輝く地中海と円形闘技場のコントラスト

タラゴナは、紀元前218年にローマ帝国に支配されて以来、古代ローマ時代には「タラッコ」と呼ばれ、イベリア半島最大の、最も重要な属州の都市のひとつとして君臨しました。そのため、今でも町のあちこちにローマ時代の遺跡が残っていますが、その中でも、この町のシンボルともいえるのが『円形闘技場』です。ローマ時代の円形闘技場は、ポルトガルとの国境に近いメリダにも残っていますが、タラゴナのものはなんといってもそのロケーションが素晴らしい!!遺跡は地中海沿いにあり、遺跡の観客席から青い海が背後に見えるのはもちろん、西の丘から見おろす円形闘技場と紺碧の地中海の眺めは、タラゴナならではの絶景といえるでしょう。

地中海を背景に佇む円形闘技場。ローマ遺跡が残る古都タラゴナに日帰り旅行!(後編) 地中海を背景に佇む円形闘技場。ローマ遺跡が残る古都タラゴナに日帰り旅行!(後編)

一瞬ローマ時代にタイムスリップした気分になる遺跡

タラゴナというと円形競技場ばかりがクローズアップされがちですが、密かにすごいのが『シルク・ローマ』遺跡です。ここは、ローマ時代に、戦闘用の2頭立て馬車で競技が行われた円形競技場の跡で、競技場に続く長い地下通路を見学していると、今にも馬車を牽く馬の蹄の音が聞こえてくるような気分になります。遺跡のあるエリアからはちょっと離れていますが、『初期キリスト教時代の墓地』の博物館に収められている、大理石に美しいライオンの彫刻が施された立派な棺も、非常に見ごたえがありました。

カテドラルのロマネスク様式の彫刻に興奮

初めてタラゴナに来た時には入らなかった『カテドラル』にも入ってみました。こちらはローマ遺跡ではありませんが、ローマ時代はジュピター神殿だったところに12世紀から200年以上かけて建てられた、カトリックの大聖堂です。私は教会の様式ではロマネスクが一番好きなのですが、この大聖堂の回廊で思わず大興奮してしまいました。回廊の柱に刻まれた装飾が、素晴らしいロマネスクの彫刻のオンパレードだったのです。すべての柱を眺め、写真を撮っていたので、ここでもかなりの時間を費やすことになりました。

一番楽しいのは旧市街のそぞろ歩き

ローマ時代の城壁の中に広がる情緒ある旧市街は、石畳の小路が迷路のようで、当てもなく散策するのにぴったりです。観光客がひしめくバルセロナからやってくると、この街ののんびりとした雰囲気が非常に心地よく感じられます。カテドラル前にレストランやカフェがびっしりと並んでいますが、私は考古学博物館前の「プラサ・デル・レイ(王の広場)」のレストランのテラスで、ゆったりとワインとパエージャのランチをいただきました。バルセロナ近郊でのんびりするなら、タラゴナがいいですよ。私もリピーターになりそうです。