目の前に屹立する岩の壁

ガヴァルニー圏谷を目指すハイキング、初めは平坦だった道が上り坂になってきました。といっても難しい道ではなく、10歳くらいの子供たちも両親と一緒に歩いています。やがて目の前に、圏谷のそばに建つ山小屋「ホテル・ドゥ・シルク」(標高1550m)が見えてきました。間近で見る圏谷は、すごい威圧感のある巨大な岩の壁です。右から左まで、ぐるりと岩の屏風が立ちはだかっているような感じ。昨日の雨のおかげで大滝の水量が増し、ものすごい迫力です。

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2万年に氷河が造りあげた壮大な景観

ガヴァルニーの圏谷は、2万年以上も前に巨大な氷河がガヴァルニーからルルドの辺りまで伸びて、現在の地形を造り上げました。谷底から立ち上がる壁は周囲6km、高さ約1500mもあり、標高3253mのマルボレ山をはじめとする3000m級の山々が、圏谷を囲むように連なっています。落差422mのガヴァルニーの滝はヨーロッパで最も大きな滝で、ガヴァルニーの村からでもその姿が見えるほど。ほかにも無数の滝が白糸のように流れ落ちて、なんとも美しい風景です。では山小屋の横から先に進み、圏谷の中へと入ってみましょう。

絶景を見ながらビールも飲めます

谷の中に入るには昨夜の雨で水かさの増した小川を渡らねばならず、だいぶ難儀しました。谷に入ると屏風岩の巨大さに唖然とします。前を歩いていく友人がゴマ粒のようなスケール感で、『参りました!!』と圧倒的な大自然の威容にひれ伏したくなる気持ちでした。大滝の下から滝を見上げると、美しさよりも恐ろしさを感じるほどです。しばらく谷の中を歩いてから山小屋まで戻り、テラスで絶景を愛でつつビールを飲みました。昼近くなると子連れ客がどっと登ってきました。村からポニーや馬で来ることもできるようです。2時間も歩けばこんな絶景が見られるなんて、なんて贅沢なことでしょう。

滞在は圏谷ビューの部屋にしたい

ガヴァルニー圏谷のハイキングの拠点となるのはガヴァルニー村です。小さなメインストリートには土産物屋とレストラン、カフェが軒を連ねます。ホテルは数軒ありますが、圏谷ビューの部屋に泊まればサンライズやサンセットも部屋から見ることができます。圏谷ビューの部屋を持つのは「ホテル・ヴィグンマレ Hotel Vignemale」と「ホテル・デ・シーム Hotel des Cimes」。私はホテル・デ・シームに泊まりましたが、6号室からの眺めは素晴らしいものでした。朝食も美味しく、お願いしたハイキングのランチパックも豪華で、ここは大満足の宿でした。