刺繍で有名な広東省汕頭の歴史

「汕頭(シャントウ、日本ではスワトウ)」と聞けば、何が思い浮かびますか? 汕頭と言えば、あの何か月もかけて造る繊細な刺繍ですよね。汕頭は香港に近い広東省東部にある小さな町です。アヘン戦争の後、それまで使っていた潮州の港の地安が悪くなったので、代わりに対外に開かれたのが汕頭の港です。また、華僑を多く輩出していることもあり、汕頭には欧風建築が数多く残っています。広東省には「騎楼(チーロウ)」と呼ばれるアジアと欧風が混じった建築があります。汕頭の欧風建築も騎楼が多いのですが、広東省のどこよりも繊細かつ豪華で見ごたえがあります。

小公園の百貨大楼。映画に出てきそうな雰囲気です。 小公園の百貨大楼。映画に出てきそうな雰囲気です。

汕頭で欧風建築が一番集まっているところ

汕頭の欧風建築巡りをするなら、まずは旧市街にあたる老城区を目指しましょう。汕頭総バスターミナルから徒歩15分ほどで着きます。汕頭の旧市街はこじんまりと歩きやすいので、バスなどを使わずに楽しめますよ。老城区観光の中心になるのは小公園です。小公園を取り囲むように、汕頭の歴史を物語る欧風建築が並んでいます。20世紀初頭、小公園付近は汕頭で最もにぎやかなところでした。小公園周辺の欧風建築でひときわ目をひくのは、「百貨大楼」の看板があがった建物です。これは1932年にインドネシア華僑が建てたものです。残念ながら、再開発で取り壊されることが決定しています。

小公園付近で見落としてはいけない通りとは?

小公園周辺で要チェックの通りは、永安路、永和路、永泰路です。永平路と升平路は小公園から放射線状に出ていて、中華民国初期頃までの欧風建築が集まっています。窓枠の石の装飾が細やかで、ヨーロッパの宮殿を思わせるような家もあります。ただ、どこも1階は商店として使われているのですが、2階以上は長い間、使われていないようで、荒れ放題です。百貨大楼のように取り壊しは決まってませんが、汕頭市がかなり大金を投入しない限り、保存は難しい状態です。

旧市街で汕頭B級グルメも楽しもう!

この旧市街は、汕頭のB級グルメが楽しめるところでもあります。かなりボロくて、汚い食堂でもお客でいっぱいのところは、汕頭の有名店です。名物のカキのお好み焼き「ハオラオ」もここで食べられますよ。むっちりした食感の牛肉だんご「牛肉丸(ニュウロウワン)」も食べてみましょう。豪華欧風建築巡りとB級グルメを楽しめる汕頭の旧市街ぶらぶら歩きは、おすすめですよ。旧市街は汕頭観光のメインにあたる場所のはずです。それなのに、なぜか汕頭産の刺繍のハンカチを売っているお店が、まったく見当たりません。汕頭って、商売上手な中国らしからぬ町です。こんなのんびりムードの汕頭旧市街ですが、街歩きを楽しんでみませんか!