アジア唯一のスペイン色が残る国

第二次世界大戦以前、タイを除く東南アジア諸国は、欧米諸国に植民地支配を受けていた歴史はご存知だと思います。ところでみなさんは、スペインの植民地となった国がアジアにあることをご存知でしょうか。その植民地時代の歴史は長く333年間も続き、その後アメリカによる植民地時代を48年間、日本占領下時代を2年間経た国、フィリピンです。スペイン時代の建物の多くは破壊や老朽によって失われたのですが、ビガンという町には当時のままの町並みが残っています。

フィリピンとは思えない雰囲気のクリソロゴ通り フィリピンとは思えない雰囲気のクリソロゴ通り

ある日本人の想いによって残った街

ルソン島北部の町ビガンには、「ビガン歴史都市」という名称で世界遺産に登録され、16世紀のスペイン人に建設された町並みが残っています。太平洋戦争中、旧日本軍駐留地であったビガンはアメリカ軍からの砲撃対象となったのですが、ある司教の嘆願によって砲撃を免れました。この嘆願は、ビガンに住む現地の女性と結婚した日本人将校が、日本の敗走によってこの町に残さざるをえなくなった妻、その家族そして美しいビガンの町を守るようこの司教に懇願したという背景があります。この美談は2003年にフィリピンで映画化されました。

16世紀に造られたスペイン領時代の町並み

この歴史地区の中心には全長1km弱の「クリソロゴ」という石畳の通りがあり、通りの両サイドには頑丈な白壁の建物が連らなっています。通りの名前や店先の看板はスペイン語で書かれ、スペイン植民地時代の面影が残る場所です。中には当時の建物を改修して、お店やホテルとして活用しているスペイン式の建物に出会うこともあります。

ビガンの歴史都市の楽しみ方は

ここで古い町並みの雰囲気を楽しむのもひとつですが、あくまでもここはフィリピンです。この土地ならではの文化や食べ物に挑戦するのも楽しい旅の思い出になるきっかけです。どのようなものがあるのか、これから紹介していきましょう。(その2へ続く)