“リゾート”と聞いて思い描くイメージは人それぞれ

今回は、海辺のリゾートのひとつの究極の形を見せてくれるホテルをご紹介します。バリ島南部、ジンバラン地区にある「フォーシーズンズリゾートバリ・アット・ジンバランベイ」です。バリ島には、超高級から驚くような低価格までホテルが無数にあり、私もそのいくつかに泊まりましたが、私の思い描く“リゾート”が理想的に体現されているホテルがここでした。

バリ島最高級リゾートのひとつ、フォーシーズンズリゾート バリ アット ジンバランベイ バリ島最高級リゾートのひとつ、フォーシーズンズリゾート バリ アット ジンバランベイ

老舗リゾートならではの好立地

ホテルといっても、全室が広々としたヴィラ。学校やオフィスビルのような建物の、大型ホテルの味気なさとは対極です。しかも、インド洋を臨む崖を利用した立地のため、敷地が全体に坂道になっており、どのヴィラからも他のヴィラに視界を遮られることなく風景を楽しむことができます。これは、1993年開業という、バリ島の中では老舗ホテルである強みでしょう。近年、バリのリゾート開発は急激な勢いで進んでおり、行くたびに建設途中のホテルの工事現場を見かけますが、後進のホテルは眺望の悪い内陸部に建てるしかないのが現状です。せっかく海に囲まれたアイランドリゾートなら、海を眺めて過ごしたいものですよね。

その地の特長を最大限に活かすという強い意志

当然、宿泊費は非常に高いですが、このクラスのホテルであればどこも似たり寄ったりの金額はかかります。ポイントは、自分の求めるテイストに合うかどうか。私はフォーシーズンズの適度に枯れた(成熟した・こなれた、と言ってもいいかもしれません)雰囲気がしっくりきました。たとえばバリのとあるハイクラスのホテルでは、敷地内に置く花をすべて白一色で統一しているというのは有名な話。それはそれで隙のないスタイリッシュさでしょう。けれども本当のバリの自然の花々は色とりどりのはず。広い庭を散歩すると、陽射しに映えるブーゲンビリアやフランジパニ、ハイビスカスがありましたが、完璧に手入れされているのに、あたかももとからそこに咲いていたかのようなのです。“南の国に来た”喜びを、咲き乱れる花の色で実感しました。

プライドに裏打ちされた付かず離れずのサービス

それでも「やっぱり敷居が高いなあ、かえって緊張するかも?」という心配は、スタッフの明るい笑顔でたちまち吹っ飛んでしまいます。メインプールでも、適度な距離感を保ったサービスをしていました。一人客らしき初老の女性にはたまに話しかけたり、ベッドに長々と寝そべって読書しているゲストにはサングラスを拭いてくれたり。ともすると慇懃無礼に陥りがちな日本人の接客態度と比べて、気さくだけれどあくまでさりげないその立ち回り方には、感心を通り越して感動してしまいました。

あなたの理想のリゾートは、どこですか

日常のことを完全に忘れ去れる理想郷なんてあるはずないと思っていましたが、ここまで徹底されると降参するしかありません。私の思い描く“リゾート”が理想的に体現されているのがここでした。でも理想は人それぞれ、アーバンなムードが好きな人もいればもっとお値打ちな滞在が理想という人もいるでしょう。あなたの好むテイストにぴったりと合う“リゾート”を見つけましょう!