英語、スペイン語が分からなくてもOK

サルタから出発する観光列車「雲の列車」が出発します。列車が各見所へ到着する頃にアナウンスがあり、走行中の車輌から見える風景を案内してくれます。言葉が分からなくても、問題ありません。乗客全員が車窓の右または左に集中するため、人の流れに乗ることで、左右のどちら側で見えるのか判断でき、きれいな景色を逃すことがありません。スペースもお互いに譲り合いするので、言葉が分からなくても、シャッターチャンスを逃しません。

標高4220mを走る絶景列車! アルゼンチンの「雲の列車」に乗ってみよう。その2 サービス編 標高4220mを走る絶景列車! アルゼンチンの「雲の列車」に乗ってみよう。その2 サービス編

仲良く相席で列車の旅を楽しむ

私の座席は、4人席のある1ボックスのひとつでした。残る3つの座席は小学生くらいの孫2人を連れたおばあさんでした。列車に乗り込むため早起きした子供たちは眠り、私はおばあさんと会話を楽しみました。発車後、この車輌に1人の乗客サービス係が、スペイン語と英語の両方で注意事項を説明してくれます。また、車輌の両端には、液晶画面が設置され、列車が走行している場所の名前、見所、解説などを映像と併せて紹介しています。こちらも、スペイン語と英語の両方です。

出発時は窓を完全に閉じる、その理由

日の出前は、外が暗いため何も見えませんし、車内の暖房効率を向上するため窓を完全に閉じておくようにと言われました。その窓は、ガラスと鉄板の2重窓なのですが、それでも冷え込みます。窓を開けて良いとの指示が出ると、乗客は外の景色を楽しめるようになります。この時間、車内で軽食が入った箱が配布されました。葉書くらいの箱の表には列車の写真、裏には走行する地名と標高が記載されていて、観光客の視点を良く捉えたサービスだと感心しました。

当時の線路設計、創意工夫の結晶

走行中、車内モニターを通じて、29ヶ所の橋、21ヶ所のトンネル、13ヶ所の架橋、2ヶ所の螺旋、2ヶ所のジグザグがあると知りました。中でもジグザグは、「スイッチバック」という手法で前進と後進を繰り返して、山の斜面を登るのです。急勾配の走行を避けるため、このような工夫があったのでしょう。この切り替え、もちろん手動です。コンピューターでなんでも制御できる時代ですが、このシステムに感動します。(その3へ続く)