「中国旅行=安い」は10年前の感覚!

「中国の旅=安い」という感覚は、10年前のものです。ツアーではなく、個人で中国大陸を回るなら、今は日本と同じか、入場料などは日本以上にかかります。交通費もかなり上がりました。特に高速バスは、ほとんど日本並みです。2時間の距離なら約80元(約1600円)ぐらいです。鉄道も高速列車が増え、全体的に値上りしました。中国版新幹線とも言える「高鉄(ガオティエ)」にバンバン乗る中国人がいるかと思えば、そう長い距離でないなら、外国人旅行者のほうが快速や普通列車に乗っているぐらいです。快速や普通列車なら、中国版新幹線や高速バスに比べて、時間はかかっても、安く上がる上に旅をしているという充実感も得られます。

安い、楽しい、快適! こんな中国鉄道旅行は、時々、寒いです…。 安い、楽しい、快適! こんな中国鉄道旅行は、時々、寒いです…。

まさに中国鉄道旅行気分を味わえる席とは?

中国の鉄道で、安い席と言えば、「硬座(インズオ)」です。旧正月の里帰りシーズン、大学の授業が始まったり、休みが終わる時期をのぞけば、切符は買いやすく、4、5時間なら、乗ってしまえば快適そのものです。3人掛けと2人掛けがあり、リクライニングはできないまっすぐの背もたれです。楽そうには見えませんが、これが「中国の鉄道で旅をしている」という気分を盛り上げてくれます。しょっちゅう、水やカップラーメン、果物などの車内販売もあり、見ているだけで、けっこう楽しめます。

硬座の鉄道旅行の楽しみ方

場所によっては、高速バスなら2、3時間で着くところを、鉄道の快速列車で4、5時間かけて進みます。鉄道の快速や普通列車の硬座料金は、高速バスの約半額です。中国の列車には、必ず熱湯がでる給湯設備があります。自分の水筒に入れた熱いお茶を飲みつつ、景色を眺めながらの旅は、まさに「のんびり鉄道の旅っていいなあ」です。こんな風に楽しい硬座の鉄道旅行ですが、しかし“ある”問題があります。

硬座旅行には避けたい地区、避けたい季節があります!

中国南部、揚子江より南に位置する地域のみを走る列車の場合、暖房が入りません。安徽省の世界遺産、黄山と省都の合肥を結んだ列車などです。吐く息が白い12月でも暖房なし! もともと中国南部は、暖房を使わない地方です。冬は、家の中でもコートやジャケットを着て過ごすのが一般的です。真冬の冷え冷えとした硬座車両に乗ると、どの乗客もジャケットやコートを着たままです。安い、快適、楽しいと3拍子そろった鉄道の旅ですが、南部を走る列車の場合、冬は避けたいものです。そのかわり北部の冬は、暖房なしでは過ごせません。もちろん列車もポカポカです。冬に硬座に乗るのなら、北部の旅がおすすめですよ。