私の旅を変えたひとりの旅人

バンコクの有名な安宿街カオサンで、予定通り進路を西に取ってそろそろミャンマーに向かおうと思いながら、ひとりビールを飲んでいた時です。「日本人?」と声をかけてきた日本人青年がいました。ひとり旅同士すぐに意気投合し、ひとしきり旅の話に花を咲かせました。私がこれから西に向かう予定だと話すと「え?カンボジアに行かないの?すんごく良かったよ!」と彼は言います。カンボジアには行きたかったのですが、当時はまだ治安の心配があったので断念したのです。そこで、現地から戻ってきたばかりだという青年に、安全情報や信頼できる宿、観光や移動の注意点などを聞き、夢だったアンコールワットに行くことに決めました。

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未知の世界との出合い

結果、彼のアドバイスにしたがって、トラブルもなくカンボジアを旅することができました。アンコールワットは本当に本当に素晴らしく、またカンボジアでも多くの旅人と出会って旅の情報を交換しました。その後も、あちこちで出会う旅人が「ここがよかった」と言えばそこに行き、「あそこはお勧めですよ」と言われればそこに寄り道し、その旅は最初に描いていた旅のルートとはずいぶん異なったものになってしまいました。バンコクで行く気満々だったミャンマーには行くことができませんでしたが、それまでに自分が知らなかった場所、名物、美味しいものに出合え、いまだに忘れ難い思い出がいっぱいです。

インターネットの時代でも変わらないもの

当時はまだインターネットがない時代だったので、出会った旅人の経験に基づく口コミがなによりも新しく、確実なものでした。しかし、ネットで調べれば大概のことがわかるようになった現在でも、やっぱり旅人の情報に敵うものはありません。2013年にスロバキアを旅したときは、日本人どころか個人のツーリストにさえほとんど出会えなかったのですが、とある町のホテルで奇跡的に出会った日本人男性に、私がそれから行こうとしていた目的地のポイントを詳しく教えてもらうことができたのです。ただでさえガイドブックやネットでの情報が少ないスロバキアの小さな町の情報だったので、とても参考になりました。

時には誰かと話してみよう

他の旅人と情報を交換することで、旅行のルートまで変わってしまうことはないにしても、意外な見どころや美味しいレストランなど、知らなかった情報はいくらでも手に入ります。特にひとり旅でちょっと人恋しい人は、同じ宿にいる暇そうな旅人に声をかけてみてください。ビールの一杯でも飲みながら旅の話をしてみると、思いがけない情報が聞けるかもしれません。旅人だけではなく、宿のオーナーやインフォメーションの人でもOK。ネットよりもいい点は、その場でわからないことが質問できて、目の前の相手からすぐ答えが帰ってくることです。旅の世界がぐーんと広がります!!